9月17日、中外製薬株式会社は、抗VEGF(血管内皮増殖因子)抗体ベバシズマブ(商品名アバスチン)の「進行・再発の子宮頸がん」に対する効能・効果追加の承認申請を厚生労働省に行ったと発表しました。

 今回の申請は、海外で実施された第3相臨床試験および国内で実施された第2相臨床試験の成績に基づいています。

【海外第3相臨床試験】
 452人の治療抵抗性、再発または転移性子宮頸がんの患者さんにおいて、標準化学療法(パクリタキセル(タキソール)とシスプラチン(ブリプラチンなど)、またはパクリタキセルとトポテカン(ハイカムチン))を使用した群と、標準化学療法にアバスチンを加えた群の有効性と安全性を検討しています。

 この試験のポイントとしては、標準療法にアバスチンを加えることによって、
1.全生存期間の死亡リスクを26%軽減。(全生存期間の中央値が12.9カ月から16.8カ月に延長。統計学的にも証明p=0.0132)
2.一定以上腫瘍が縮小した割合が33.8%から45.4%に増加(統計学的にも証明p=0.0117)
3. 安全性については、アバスチンでこれまでに報告されたものと同様。

【国内第2相臨床試験】
7名進行・再発子宮頸がん患者さんにおいて、アバスチン+パクリタキセル+シスプラチン併用時の忍容性、安全性および有効性を検討し、結果、併用療法の忍容性が確認されるとともに、安全性については問題となる有害事象は認められませんでした。

【アバスチンについて】
 アバスチンは血管を新生する因子であるVEGF(血管内皮増殖因子)を阻害します。がんは酸素と栄養がないと増殖することができませんが、それらを運ぶ血管を作らないようにすることにより、がん細胞を兵糧攻めすることができる薬剤です。子宮頸がんに係る効能・効果は、米国(2014年8月)ならびに欧州連合(2015年3月)をはじめとする40以上の国と地域において承認されています。日本においては、大腸がん・乳がん・肺がん・卵巣がん・悪性神経膠腫にて承認されています。

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記事:可知 健太


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