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トリプルネガティブ乳がん 初回治療として 免疫チェックポイント阻害薬ペムブロリズマブ(キイトルーダ)と抗がん剤併用の第3相試験

[公開日] 2016.09.05[最終更新日] 2024.10.03

目次

※本情報は一般に公開されている治験・臨床試験情報を引用・抜粋しております 本試験は、未治療の転移性トリプルネガティブ乳がん患者を対象にして免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ペムブロリズマブと治験担当医が選択した化学療法を併用したときの有効性及び安全性を確認する臨床試験です。

<一般的な説明>

試験概要

未治療の転移性トリプルネガティブ乳がん患者を対象にした免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ペムブロリズマブ(キイトルーダ)と治験担当医が選択した薬剤(Nab-パクリタキセル(アブラキサン)又はパクリタキセル(タキソール)またはゲムシタビン(ジェムザール)+カルボプラチン(パラプラチン))を併用したときの有効性及び安全性を、プラセボ(偽薬)対照にて確認する臨床試験です。 *「キイトルーダ+医師が選択した薬剤療法※」vs「プラセボ+医師が選択した薬剤療法※」 ※アブラキサン or アブラキサン or ジェムザール+カルボプラチン

治験薬剤の説明

通常、細菌等の異物が体内に認められたときに免疫細胞が攻撃します。一方、がん細胞は免疫細胞から異物と認められないような機能を有しますが、その時にPD-1というたんぱく質がかかわっています。ペムブロリズマブ(キイトルーダ)はその機能を無効にできると期待されています。結果、がん細胞を異物であると認識することができるようになります。がん細胞を異物と認識できるようになると、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようになります。

主な参加条件等

この試験の対象となりうる方

  1. 18歳以上の方
  2. 転移性又は局所進行性のトリプルネガティブ乳がんと診断されている方
  3. 手術不能の局所進行性又は転移性TNBCに対する化学療法又は全身標的療法の施行歴がない方
  4. RECISTという基準にて、腫瘍の大きさが測定可能な方
  5. ECOG PS(パフォーマンスステータス) 0又は1の方

この試験の対象とならない方

  1. 2年以内に活動性の自己免疫疾患の既往歴
  2. 活動性のCNS転移(脳転移等)
  3. HIV、活動性HBVおよびHCVを有する方

臨床試験公開情報

ClinicalTrials.gov Identifier : NCT02819518(最終更新日2016/9/1)詳細はコチラ

治験概要

Study of Pembrolizumab (MK-3475) Plus Chemotherapy vs. Placebo Plus Chemotherapy for Previously Untreated Locally Recurrent Inoperable or Metastatic Triple Negative Breast Cancer (MK-3475-355/KEYNOTE-355)(局所進行/転移性トリプルネガティブ乳がん患者対象の初回治療としてペムブロリズマブ又はプラセボに化学療法を併用する臨床試験)

対象がん種 乳がん(トリプルネガティブ)
フェーズ P3
実施期間 2016年7月 ~ 2019年12月
実施国 日本、米国、オーストリア
目標症例 858
状況 募集中
手法 ランダム化,多施設共同,盲検試験
被験薬名 MK-3475(一般名:ペムブロリズマブ、 商品名:キイトルーダ)
種類 免疫チェックポイント阻害薬(PD-1抗体)
投与経路 静脈注射

<専門的な説明>

試験概要

The study will consist of two parts. In Part 1, the safety of pembrolizumab (MK-3475) in combination with one of three different chemotherapies will be assessed in the treatment of locally recurrent inoperable or metastatic triple negative breast cancer (TNBC), which has not been previously treated with chemotherapy. In Part 2, the safety and efficacy of pembrolizumab plus chemotherapy will be assessed compared to the safety and efficacy of placebo plus chemotherapy in the treatment of locally recurrent inoperable or metastatic TNBC, which has not been previously treated with chemotherapy. The primary hypotheses are that the combination of pembrolizumab and chemotherapy prolongs Progression-Free Survival (PFS) compared to placebo and chemotherapy in all participants and in participants with programmed cell death ligand 1 (PD-L1) positive tumors, and prolongs Overall Survival (OS) compared to placebo and chemotherapy in all participants and in participants with PD-L1 positive tumors. (Clinical trials.gov)

治験薬剤の説明

A humanized monoclonal immunoglobulin (Ig) G4 antibody directed against human cell surface receptor PD-1 (programmed death-1 or programmed cell death-1) with potential immune checkpoint inhibitory and antineoplastic activities. Upon administration, pembrolizumab binds to PD-1, an inhibitory signaling receptor expressed on the surface of activated T cells, and blocks the binding to and activation of PD-1 by its ligands, which results in the activation of T-cell-mediated immune responses against tumor cells. The ligands for PD-1 include programmed cell death ligand 1 (PD-L1), overexpressed on certain cancer cells, and programmed cell death ligand 2 (PD-L2), which is primarily expressed on APCs. Activated PD-1 negatively regulates T-cell activation and plays a key role in in tumor evasion from host immunity. Check for active clinical trials using this agent.(NCI-dictionary)

注意

・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。 ・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。 ・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。 ・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。 ・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。 ・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。

臨床試験(治験)とは

・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。 ・その他、「臨床試験記載のルールについて」をご確認ください。 初回作成:可知 健太
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