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二重特異性抗体エプキンリなど3つのがん治療関連薬剤が承認・一変承認へ

[公開日] 2023.09.05[最終更新日] 2023.09.05

目次

8月29日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は、審議項目として5製品の審議を行い、うち1製品が抗がん剤関連であった。また、報告事項として5製品を報告し、うち2製品ががん治療薬関連であった。

報告事項:医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階において、承認して差し支えないとされ、部会では審議せず報告のみでいいと判断されたもの。

審議品目

エプキンリ皮下注4mg、同皮下注48mg(エプコリタマブ(遺伝子組換え)

申請企業:ジェンマブ

効能・効果: ・以下の再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫。  ▽びまん性大細胞型B細胞リンパ腫▽高悪性度B細胞リンパ腫  ▽原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫 ・再発又は難治性の濾胞性リンパ腫

エプキンリは、二種類の抗原に同時に結合できる二重特異性抗体を作成できるジェンマブ独自の技術「DuoBody」によって生成されてた抗体薬である。 T細胞の細胞膜に発現するCD3を認識する抗CD3抗体と、B細胞性腫瘍の細胞膜に発現するCD20を認識する抗CD20抗体を組み合わせた構造をしている。 一つの抗体薬がCD3とCD20の両方に結合することにより、がん細胞に対するT細胞の攻撃を誘導し、がん細胞の増殖を抑制すると考えられている。

報告品目

医薬品ティーエスワン配合カプセルT20、同配合カプセルT25、同配合顆粒T20、同配合顆粒T25、同配合OD錠T20、同配合OD錠T25、エスワンタイホウ配合OD錠T20及び同配合OD錠T25(一般名:テガフール/ギメラシル/オテラシルカリウム)

申請企業:大鵬薬品/岡山大鵬薬品

効能・効果:胃がん、結腸・直腸がん、頭頸部がん、非小細胞肺がん、手術不能又は再発乳がん、膵がん、胆道がん、ホルモン受容体陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんにおける術後薬物療法

同剤は、テガフールとギメラシルとオテラシルカリウムの配合剤。 テガフールは5-FUのプロドラッグであり、主に肝臓の酵素により徐々に5-FUに変換される。ギメラシルは、肝に多く分布する5-FUの分解酵素を選択的に阻害することで5-FUの濃度を上昇させ、抗腫瘍効果を増強させる目的で使われている。オテラシルカリウムは、5-FUのリン酸化代謝物の生成を選択的に抑制することで消化管障害が軽減されると考えられている。 今回は、既に承認されている効能・効果に対して、用法・用量の整備が行われた。

アクテムラ点滴静注用80mg、同点滴静注用200mg、同点滴静注用400mg(一般名:トシリズマブ(遺伝子組換え))

申請企業:中外製薬

効能・効果:
悪性腫瘍治療に伴うサイトカイン放出症候群

アクテムラは、ヒト化抗ヒトインターロイキン6(IL-6)受容体モノクローナル抗体であり、IL-6に由来する過剰な炎症反応などを抑える働きを持つ。 同剤は既に「腫瘍特異的T細胞輸注療法に伴うサイトカイン放出症候群」の効能・効果を有していたが、今回「腫瘍特異的T細胞輸注療法」を削除して「悪性腫瘍治療」と改められた。 なおサイトカイン放出症候群(CRS)は、過剰な免疫反応に伴って、血中のサイトカインの濃度が高度に上昇することにより引き起こされる症候群。CAR-T細胞療法や一部の抗体医薬品等を用いた悪性腫瘍治療で見られる副作用の一つである。

参照元:
厚生労働省 薬事・食品衛生審議会(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会)
ニュース がん一般

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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