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進行性卵巣がんに対する維持療法としてのPARP阻害薬ルカパリブ単剤療法、無増悪生存期間を改善Journal of Clinical Oncologyより


  • [公開日]2022.06.13
  • [最終更新日]2022.06.10
この記事の3つのポイント
・進行性卵巣がん患者が対象の第3相試験
維持療法としてのルカパリブ単剤療法有効性安全性プラセボと比較検証
無増悪生存期間はルカパリブ単剤群で28.7ヶ月であり、プラセボ群(11.3ヶ月)に対して延長を示した

6月4日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて切除後のプラチナ系抗がん剤感受性のあるステージIII/IV卵巣がん患者に対する維持療法としてのPARP阻害薬であるルカパリブ単剤療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のATHENA–MONO/GOG-3020/ENGOT-ov45(NCT03522246)試験の結果がPiper Cancer Care NetworkのBradley J. Monk氏らにより公表された。

ATHENA–MONO/GOG-3020/ENGOT-ov45試験は、切除後のプラチナ系抗がん剤感受性のあるステージIII/IV卵巣がん患者に対する維持療法として1日2回ルカパリブ600mg単剤療法を投与する群(N=427人)、もしくはプラセボ療法を投与する群(N=111人)に4対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)を比較検証した国際多施設ランダム化プラセボ対照の第3相試験である。

本試験の結果、相同組換え修復欠損(HRD)群(ルカパリブ群185人、プラセボ群49人)における無増悪生存期間(PFS)中央値は、ルカパリブ単剤群の28.7ヶ月(95%信頼区間:23.0ヶ月-未到達)に対してプラセボ群で11.3ヶ月(95%信頼区間:9.1-22.1ヶ月)と、プラセボ群に比べてルカパリブ単剤群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを53%減少(HR:0.47、95%信頼区間:0.31-0.72、P=0.0004)した。

また、全患者群における無増悪生存期間(PFS)中央値は、ルカパリブ単剤群の20.2ヶ月(95%信頼区間:15.2-24.7ヶ月)に対してプラセボ群で9.2ヶ月(95%信頼区間:8.3-12.2ヶ月)と、プラセボ群に比べてルカパリブ単剤群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを48%減少(HR:0.52、95%信頼区間:0.40-0.68、P<0.0001)した。

相同組換え修復欠損(HRD)のない群における無増悪生存期間(PFS)中央値はルカパリブ単剤群の12.1ヶ月(95%信頼区間:11.1-17.7ヶ月)に対してプラセボ群で9.1ヶ月(95%信頼区間:4.0-12.2ヶ月)tp、プラセボ群に比べてルカパリブ単剤群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを35%減少(HR:0.65、95%信頼区間:0.45-0.95)した。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は、貧血がルカパリブ単剤群の28.7%に対してプラセボ群で0%、好中球減少症がルカパリブ単剤群の14.6%に対してプラセボ群で0.9%であった。

以上のATHENA–MONO/GOG-3020/ENGOT-ov45試験の結果よりBradley J. Monk氏らは「進行性卵巣がん患者に対する維持療法としてのPARP阻害薬であるルカパリブ単剤療法は、相同組換え修復欠損(HRD)の有無に関係なく良好な抗腫瘍効果を示しました」と結論を述べている。

A Randomized, Phase III Trial to Evaluate Rucaparib Monotherapy as Maintenance Treatment in Patients With Newly Diagnosed Ovarian Cancer (ATHENA–MONO/GOG-3020/ENGOT-ov45)(J Clin Oncol. 2022 Jun 6;JCO2201003. doi: 10.1200/JCO.22.01003.)

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