「プライバシー情報マネジメントシステム」認証取得のお知らせ

キイトルーダの食道がん一次治療、オプジーボの胃がん一次治療など計8製品の一部変更を承認厚労省薬食審医薬品第二部会にて


  • [公開日]2021.11.09
  • [最終更新日]2021.11.08

11月4日、厚生労働省薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会は、審議項目として抗がん剤関連の2製品、ならびに報告事項として抗がん剤関連6製品を報告し、いずれも一部変更承認を了承した。審議項目の2製品は希少疾病用医薬品の指定を受けていた。正式承認は11月中の見込み。

報告事項:医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階において、承認して差し支えないとされ、部会では審議せず報告のみでいいと判断されたもの。

審議品目

ハーセプチン注射用60、同150(一般名:トラスツズマブ(遺伝子組換え))

効能・効果:唾液腺がん
申請企業:中外製薬

HER2ヒトモノクローナル抗体という分子標的薬の1つ。悪性度の高い腫瘍細胞に多く発現するHER2受容体とがん細胞増殖因子が結合するのを阻害し、細胞の増殖を抑える。HER2陽性乳がん、胃がんで既に適応を取得しており、2021年3月に厚生労働省より「HER2の過剰発現が確認された治癒切除不能な進行/再発唾液腺がん」の治療薬として希少疾病用医薬品に指定されていた。

ハイヤスタ錠10mg(一般名:ツシジノスタット)

効能・効果:末梢性T細胞リンパ腫
申請企業:HUYA Japan

経口投与が可能でエピジェネティックな作用を有するイムノモジュレーターであり、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害薬。ヒストンと呼ばれるタンパク質に巻き付いているDNAを緩めることでがんを抑える遺伝子を活発にして、がん細胞の増殖を抑制する。

報告品目

ロイコボリン錠5mg(一般名:ホリナートカルシウム)

効能・効果:葉酸代謝拮抗剤毒性軽減
申請企業:ファイザー

ビタミンの1つである葉酸の活性型製剤。がん細胞の核酸合成に必要な葉酸の代謝を阻害することで抗腫瘍効果をもたらす葉酸代謝拮抗剤によって生じる過度の細胞増殖抑制を回復させ、副作用を回避する。今回は、プララトレキサート投与時の用法・用量が追加となった。

キイトルーダ点滴静注100mg(一般名:ペムブロリズマブ(遺伝子組換え))

効能・効果: 食道がん
申請企業:MSD

PD-1抗体という免疫チェックポイント阻害薬の1つ。がん細胞上のPD-L1免疫細胞上のPD-1が結合することにより、免疫細胞ががん細胞を攻撃をする作用を抑制する。それを阻害するための薬剤である。悪性黒色腫や非小細胞が胃がん、MSH-Highを有する固形がんなど様々ながん腫に用いられる。

これまで食道がんにおける効能・効果は「がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮がん」であったが、今回は、「根治切除不要な進行/再発食道がんのファーストライン治療として化学療法との併用療法」での承認となった。

オプジーボ点滴静注20mg、同100mg、同120mg、同240mg(一般名:ニボルマブ(遺伝子組換え))

効能・効果:胃がん、食道がん
申請企業:小野薬品工業

免疫チェックポイント阻害薬の1つ。programmed cell death-1(PD-1)とPD-1リガンドの経路を阻害することで免疫の働きにブレーキがかからないようにする。

今回、治癒切除不能な進行/再発胃がんのファーストライン治療として化学療法との併用療法、食道がんにおける術後補助療法が追加となった。

ローブレナ錠25mg、同100mg(一般名:ロルラチニブ)

効能・効果:非小細胞肺がん
申請企業:ファイザー

第3世代ALK/ROS1チロシンキナーゼ阻害剤。耐性メカニズムに注目し創製されたALK融合遺伝子とROS1融合遺伝子の染色体再構成を有する。ローブレナは特に、他のALK阻害剤に抵抗性を示す変異腫瘍に対しても効果を発揮できるように、また、血液脳関門を通過できるように設計された。

現在はALK陽性の非小細胞肺がんの2次治療で用いられていたが、今回、ファーストライン治療から使用できるよう承認された。

サークリサ点滴静注100mg、同500mg(一般名:イサツキシマブ(遺伝子組換え))

効能・効果:多発性骨髄腫
申請企業:サノフィ

多発性骨髄腫細胞に多く発現しているCD38の受容体が持つ、特異的結合部を標的とするモノクローナル抗体製剤。現在は免疫調整薬であるポマリドミドとステロイド製剤であるデキサメタゾンとの併用療法で用いられるが、今回追加された用法は単剤療法、デキサメタゾンとの併用療法、プロテアソーム阻害薬であるカルフィルゾミブとデキサメタゾンとの併用療法である。

5-FU注250mg、同1000mg(一般名:フルオロウラシル)

効能・効果:食道がん
申請企業:協和キリン

フッ化ピリミジン系代謝拮抗薬。古くからがん治療に用いられている基本的な抗がん薬の1つ。同部会で報告されたキイトルーダの食道がんにおけるファーストライン治療で併用するため、追加となった。

参照元:
厚生労働省 薬事・食品衛生審議会(薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会)

×

リサーチのお願い


この記事に利益相反はありません。