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非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としてのオプジーボ+化学療法、全生存期間を達成できず

[公開日] 2019.08.15[最終更新日] 2019.08.15

この記事の3つのポイント ・非扁平上皮非小細胞肺がん患者が対象の第3相試験
・ファーストライン治療としてのオプジーボ+化学療法併用の有効性・安全性を検証
・全生存期間中央値はオプジーボ+化学療法群18.83ヶ月、化学療法群15.57ヶ月で有意な差は確認されず

2019年7月24日、ブリストル・マイヤーズスクイブ社のプレスリリースにて非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+化学療法併用の有効性、安全性を比較検証した第3相のCheckMate-227試験(Part2)(NCT02477826)の結果が公表された。

CheckMate-227試験(Part2)とは、非扁平上皮がんおよび扁平上皮がんの組織型にかかわらず、ファーストライン治療として抗PD-1抗体薬オプジーボ+化学療法を投与する群、または化学療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)を比較検証した第3相試験である。

本試験の結果、主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はオプジーボ+化学療法群18.83ヶ月に対して化学療法群15.57ヶ月、オプジーボ+化学療法群で死亡(OS)のリスクを14%減少するも統計学的有意な差は確認されなかった(ハザード比:0.86,95%信頼区間:0.69-1.08)。1年全生存率(OS)はオプジーボ+化学療法群67.3%に対して化学療法群59.2%を示した。

また、探索的分析としての扁平上皮非小細胞肺がん患者群における主要評価項目である全生存期間(OS)中央値はオプジーボ+化学療法群18.27ヶ月に対して化学療法群11.96ヶ月、オプジーボ+化学療法群で死亡(OS)のリスクを31%減少した(ハザード比:0.69,95%信頼区間:0.50-0.97)。一方の安全性として、本試験で確認された治療関連有害事象(TRAE)は、既存の臨床試験で確認されている安全性プロファイルと一致しており、新たに確認されたものはなかった。

以上のCheckMate-227試験(Part2)の結果よりBristol-Myers Squibb・head, Oncology DevelopmentのFouad Namouni氏は以下のようにコメントを述べている。”非扁平上皮非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-1抗体薬オプジーボ+化学療法併用は、主要評価項目である全生存期間(OS)を達成できませんでした。”

参照元:ブリストル・マイヤーズ社 プレスリリース
ニュース 肺がん NCT02477826

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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