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中等度から重度腎障害を有する再発難治性多発性骨髄腫に対するポマリスト+デキサメタゾン併用療法、病勢コントロール率は約80%を達成

[公開日] 2018.03.20[最終更新日] 2018.03.20

2018年2月2日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて中等度から重度腎障害を有する再発難治性多発性骨髄腫患者に対するポマリドミド(商品名ポマリスト;以下ポマリスト)+低用量デキサメタゾン併用療法の有効性を検証した第II相のMM-013試験(NCT02045017)の結果がNational and Kapodistrian University of Athens School of Medicine・Meletios Dimopoulos氏らにより公表された。 MM-013試験とは、糸球体濾過量(GFR)30-45 ml/分/1.73m2の中等度腎機能障害患者(Aコーホート;N=33人)、糸球体濾過量(GFR)30ml/分/1.73m2未満の重度腎機能障害患者(Bコーホート;N=34人)、血液透析を必要とする重度腎機能障害患者(Cコーホート;N=14人)に対して28日を1サイクルとして1日-21日目にポマリスト4mg/日+1週間に1回デキサメタゾン20-40mg併用療法を投与し、主要評価項目として全奏効率(ORR)を検証したシングルアームオープンラベルの第II相試験である。 本試験の結果、主要評価項目である全奏効率(ORR)はAコーホート群39.4%、Bコーホート群32.4%、Cコーホート群14.3%を示し、奏効持続期間(DOR)中央値はAコーホート群14.7ヶ月、Bコーホート群4.6ヶ月、Cコーホート群は測定不能を示した。そして、病勢コントロール率はAコーホート群100%、Bコーホート群79.4%、Cコーホート群78.6%を達成した。 その他評価項目としては、フォローアップ期間中央値8.6ヶ月時点における全生存期間(OS)中央値はAコーホート群16.4ヶ月、Bコーホート群11.8ヶ月、Cコーホート群5.2ヶ月を示した。 一方の安全性としては、Cコーホート群においてグレード3または4の血液関連有害事象(AE)発症率、治療関連有害事象(TRAE)のための治療中止率がAコーホート、Bコーホートに比較して多かった。ただし、3群間における薬物動態(PK)は同様であり、既存のポマリスト+デキサメタゾン併用療法で確認されている安全性プロファイルと一致しており、本試験で新たに確認された副作用はなかった。 以上のMM-013試験の結果より、Meletios Dimopoulos氏らは以下のように結論を述べている。”中等度から高度腎機能障害を有する再発難治性多発性骨髄腫患者さんに対するポマリスト+デキサメタゾン併用療法は効果があり、かつ血液透析を必要とする患者さんにも投与可能であることが本試験により証明されました。” Pomalidomide Plus Low-Dose Dexamethasone in Patients With Relapsed/Refractory Multiple Myeloma and Renal Impairment: Results From a Phase II Trial(DOI: 10.1200/JCO.2017.76.1742 Journal of Clinical Oncology - published online before print February 2, 2018)
ニュース 多発性骨髄腫 デキサメタゾン

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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