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局所進行頭頸部扁平上皮がんに対するキイトルーダ+化学放射線療法の同時投与と逐次投与の比較 Journal of Clinical Oncologyより

[公開日] 2025.06.06[最終更新日] 2025.06.02

2025年5月27日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて局所進行頭頸部扁平上皮がん(HNSCC)に対する抗PD-1抗体薬キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)+化学放射線療法の逐次投与と同時投与を比較検証した第2相試験(NCT02777385)の結果がUniversity of PittsburghのDan P. Zandberg氏らにより公表された。 本試験では、局所進行HNSCC患者を対象として、化学放射線療法(週1回のシスプラチン40mg/m2+放射線治療70 Gy)+キイトルーダ(放射線開始1週間前から3週毎に200mg)を実施する群(同時投与群)と、化学放射線療法(週1回のシスプラチン40mg/m2+放射線70Gy)から2週間後にキイトルーダ(3週毎に200mg)を実施する群(逐次投与群)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として1年局所再発率60%未満、1年無増悪生存率60%以上、用量制限毒性(DLT)発生率20%以下、の3つの指標が設けられた。 本試験が登録された80人(同時投与群41例、逐次投与群39例)の患者背景は、71%が中咽頭がん(うち53%がHPV陽性)、92.5%がIV期(うち46%がT4、76%がN2)であり、両群間でばらつきはなかった。 本試験の結果、両群ともに3つの評価項目の基準を満たしたが、1年無増悪生存率は逐次治療群で84%に対して同時投与群で71%であり、逐次投与群の方が優れた結果であった。また4年時点での転帰に関しても、局所制御率がそれぞれの群で96%に対して64%(ハザード比:0.11、95%信頼区間:0.01-0.89、P=0.012)、無増悪生存率が69%に対して49%(ハザード比:0.55、95%信頼区間:0.25-1.22、P=0.132)、全生存率が83%に対して71%(ハザード比:0.51、95%信頼区間:0.19-1.37、P=0.17)であり、いずれも逐次投与群の方が良好な傾向を示した。 同時治療群では、マクロファージの浸潤、PD-L1発現陽性のマクロファージやがん細胞の有意な増加が認められ、キイトルーダの同時投与ががん細胞の免疫環境に影響を与え、逐次投与群との結果の違いにつながったことが示唆された。 以上の結果から、化学放射線療法後にキイトルーダを投与する逐次投与が、局所進行頭頸部扁平上皮がんに対する治療として有望であることが示された。 参照元: Randomized Phase II Study of Concurrent Versus Sequential Pembrolizumab in Combination With Chemoradiation in Locally Advanced Head and Neck Cancer(Journal of Clinical Oncology 2025 doi.org/10.1200/JCO-24-01580)
ニュース 頭頸部がん キイトルーダペムブロリズマブ扁平上皮がん放射線療法

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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