第一三共株式会社は4月4日、抗CDH6抗体薬物複合体DS-6000の、プラチナ抵抗性卵巣がん等を対象とした第2/3相臨床試験(REJOICEOvarian01)において、最初の患者さんへの投与を開始したことを発表した。
DS-6000は、第一三共社独自のリンカーを介して新規のトポイソメラーゼⅠ阻害剤(DXd)を抗CDH6抗体に結合させたADCで、同社が臨床開発を進めている6つのDXd ADCのうちの1つ。抗CDH6抗体1個につき約8個のDXdが結合している。CDH6は複数のがんで過剰発現しているカドヘリンタンパク質で、卵巣がんでは65~85%に発現していると推定されており、がんの進行や予後不良に関連していると言われている。
今回の試験は、化学療法による前治療歴のあるプラチナ抵抗性の進行性卵巣がん、原発性腹膜がんおよび卵管がんを対象としたグローバル第2/3相臨床試験で、2つのパートからなる。
第2相パートでは、3つの投与量におけるDS-6000の有効性および安全性を評価し、第3相パートにおける推奨用量を決定する。主要評価項目は客観的奏効率、副次評価項目は無増悪生存期間、奏効期間、病勢コントロール率および安全性等である。
第3相パートでは、DS-6000投与群の有効性および安全性を、治験医師選択の化学療法投与群と比較する。主要評価項目は客観的奏効率と無増悪生存期間で、副次評価項目は奏効期間、病勢コントロール率、全生存期間および安全性等である。
なお今回の試験には、日本を含むアジア、欧州、北米および南米において約650名の患者を登録する予定だ。
参照元:
第一三共株式会社 プレスリリース
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