【臨床試験開始】プラチナ抵抗性卵巣がん等を対象とした抗体薬物複合体DS-6000の第2/3相臨床試験-第一三共社-


  • [公開日]2024.04.05
  • [最終更新日]2024.04.05

第一三共株式会社は4月4日、抗CDH6抗体薬物複合体DS-6000の、プラチナ抵抗性卵巣がん等を対象とした第2/3相臨床試験(REJOICEOvarian01)において、最初の患者さんへの投与を開始したことを発表した。

DS-6000は、第一三共社独自のリンカーを介して新規のトポイソメラーゼⅠ阻害剤(DXd)を抗CDH6抗体に結合させたADCで、同社が臨床開発を進めている6つのDXd ADCのうちの1つ。抗CDH6抗体1個につき約8個のDXdが結合している。CDH6は複数のがんで過剰発現しているカドヘリンタンパク質で、卵巣がんでは65~85%に発現していると推定されており、がんの進行や予後不良に関連していると言われている。

今回の試験は、化学療法による前治療歴のあるプラチナ抵抗性の進行性卵巣がん、原発性腹膜がんおよび卵管がんを対象としたグローバル第2/3相臨床試験で、2つのパートからなる。

第2相パートでは、3つの投与量におけるDS-6000の有効性および安全性を評価し、第3相パートにおける推奨用量を決定する。主要評価項目は客観的奏効率副次評価項目無増悪生存期間奏効期間病勢コントロール率および安全性等である。

第3相パートでは、DS-6000投与群の有効性および安全性を、治験医師選択の化学療法投与群と比較する。主要評価項目は客観的奏効率と無増悪生存期間で、副次評価項目は奏効期間、病勢コントロール率、全生存期間および安全性等である。

なお今回の試験には、日本を含むアジア、欧州、北米および南米において約650名の患者を登録する予定だ。

参照元:
第一三共株式会社 プレスリリース

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