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治療歴のある進行性子宮内膜がんに対するレンビマ+キイトルーダ、化学療法に対して抗腫瘍効果を認める

[公開日] 2023.04.18[最終更新日] 2025.01.29

この記事の3つのポイント ・治療歴のある進行性子宮内膜がん患者が対象の第3相試験 ・レンビマ+キイトルーダの有効性・安全性を化学療法と比較検証 ・全患者群における全生存期間は、化学療法群と比較してレンビマ+キイトルーダ併用群で死亡リスクを35%減少した

4月14日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて前治療歴のある進行性子宮内膜がん患者に対するマルチキナーゼ阻害薬であるレンビマ(一般名:レンバチニブ、以下レンビマ)+抗PD-1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ、以下キイトルーダ)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のStudy 309/KEYNOTE-775試験(NCT03517449)の結果がMemorial Sloan Kettering Cancer CenterのVicky Makker氏らにより公表された。

Study 309/KEYNOTE-775試験は、前治療歴のある進行性子宮内膜がん患者に対して3週を1サイクルとして1日1回レンビマ20mg+1日目にキイトルーダ200mg併用療法を投与する群(N=411人)、もしくは主治医選択の化学療法(ドキソルビシン、パクリタキセルなど)を投与する群(N=416人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として盲検独立中央判定(BICR)による無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を比較検証した国際多施設共同ランダム化オープンラベルの第3相試験である。

本試験が開始された背景として、子宮内膜がんは、子宮の内層に発生し、子宮における最も発生頻度の高いがんである。子宮内膜がんの全世界罹患者数は38万人以上と推定され、その内9万人の患者さんが亡くなっている。進行性または転移性子宮内膜がんの5年生存率(OS)は約17%であり予後が不良である。

レンビマは血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)であるVEGFR1、VEGFR2、VEGFR3、線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)であるFGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4に加え、血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)のPDGFRα、KIT、RETなどの腫瘍血管新生もしくは腫瘍悪性化に関与する受容体型チロシンキナーゼに対する選択的阻害活性を有する。以上のような背景より、治療歴のある進行性子宮内膜がん患者に対するマルチキナーゼ阻害薬レンビマ+抗PD-1抗体薬キイトルーダ併用療法の有用性を検証する目的で開始された。 (参考:N Engl J Med. 2022 Feb 3;386(5):437-448. doi: 10.1056/NEJMoa2108330.

本試験の結果、主要評価項目であるミスマッチ修復機能(mismatch repair proficient:pMMR)群における全生存期間(OS)は主治医選択の化学療法群に比べてレンビマ+キイトルーダ併用群で死亡(OS)のリスクを30%(HR:0.70、95%信頼区間:0.58-0.83)、Intention-To-Treat(ITT)群における全生存期間(OS)は主治医選択の化学療法群に比べてレンビマ+キイトルーダ併用群で死亡(OS)のリスクを35%(HR:0.65、95%信頼区間:0.55-0.77)減少した。

もう1つの主要評価項目であるミスマッチ修復機能(mismatch repair proficient:pMMR)群における無増悪生存期間(PFS)は主治医選択の化学療法群に比べてレンビマ+キイトルーダ併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを40%(HR:0.60、95%信頼区間:0.50-0.72)、Intention-To-Treat(ITT)群における無増悪生存期間(PFS)は主治医選択の化学療法群に比べてレンビマ+キイトルーダ併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを44%(HR:0.56、95%信頼区間:0.48-0.66)減少した。

副次評価項目であるミスマッチ修復機能(mismatch repair proficient:pMMR)群における客観的奏効率(ORR)は主治医選択の化学療法群15.1%に比べてレンビマ+キイトルーダ併用群32.4%、Intention-To-Treat(ITT)群における客観的奏効率(ORR)は主治医選択の化学療法群14.7%に比べてレンビマ+キイトルーダ併用群33.8%を示した。

一方の安全性として、レンビマ+キイトルーダ併用療法を受けた患者の99.8%、主治医選択の化学療法を受けた患者の99.5%に有害事象(TEAE)が見られたが、新たな安全性に関するシグナルは確認されなかった。

以上の第3相Study309/KEYNOTE-775試験の結果より、Vicky Makker氏らは「前治療歴のある進行性子宮内膜がん患者に対するマルチキナーゼ阻害薬レンビマ+抗PD-1抗体薬キイトルーダ併用療法は、主治医選択の化学療法群と比較して有効性の向上と管理可能な安全性を認めました」と結論を述べている。

Lenvatinib Plus Pembrolizumab in Previously Treated Advanced Endometrial Cancer: Updated Efficacy and Safety From the Randomized Phase III Study 309/KEYNOTE-775(J Clin Oncol. 2023 Apr 14;JCO2202152. doi: 10.1200/JCO.22.02152.)
ニュース 子宮体がん NCT03517449キイトルーダペムブロリズマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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