【プレゼントキャンペーン】がん研有明病院 高野先生書籍「がんとともに、自分らしく生きる~希望をもって、がんと向き合う「HBM」のすすめ~」

転移性非小細胞肺がんに対するファーストライン治療としてのイミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法、無増悪生存期間と全生存期間を統計学有意に改善Journal of Clinical Oncologyより


  • [公開日]2022.11.10
  • [最終更新日]2022.11.10
この記事の3つのポイント
転移性非小細胞肺がん患者が対象の第3相試験
・イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法(D+T+CT)、イミフィンジ+化学療法(D+CT)の有効性安全性を化学療法(CT)と比較検証
無増悪生存期間は、D+T+CT療法ならびにD+CT療法、全生存期間はD+T+CT療法で統計学的有意に延長した

11月3日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にて転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対するファーストライン治療としての抗PD-L1抗体薬であるイミフィンジ(一般名:デュルバルマブ、以下イミフィンジ)+抗CTLA-4抗体薬であるトレメリムマブ+化学療法、イミフィンジ+化学療法、化学療法を比較検証した第3相のPOSEIDON試験(NCT03164616)の結果がSarah Cannon Research InstituteのMelissa L. Johnson氏らにより公表された。

POSEIDON試験は、転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者(N=1013人)に対するファーストライン治療として、21日を1サイクルとしてイミフィンジ1500mg+トレメリムマブ75mg+化学療法を投与し、その後28日ごとに維持療法としてイミフィンジを投与する群、または21日を1サイクルとしてイミフィンジ1500mg+化学療法を投与し、その後28日ごとに維持療法としてイミフィンジを投与する群、または化学療法を投与する群に1対1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目としてイミフィンジ+化学療法の無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を、副次評価項目としてイミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法の無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を化学療法と比較検証した無作為化非盲検多施設共同国際の第3相試験である。

本試験の結果、主要評価項目であるイミフィンジ+化学療法併用群の無増悪生存期間(PFS)中央値は、5.5ヶ月に対して化学療法群4.8ヶ月であり、イミフィンジ+化学療法併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを26%統計学的有意に減少した(HR:0.74、95%信頼区間:0.62-0.89、P=0.0009)。同じく主要評価項目である全生存期間(OS)中央は、イミフィンジ+化学療法併用群の13.3ヶ月に対して化学療法群で11.7ヶ月と、イミフィンジ+化学療法併用群で死亡(OS)のリスクを14%減少(HR:0.86、95%信頼区間:0.72-1.02、P=0.0009)するも統計学的有意な差は確認されなかった。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値は、イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法併用群の6.2ヶ月に対して化学療法群で4.8ヶ月と、イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを28%統計学的有意に減少した(HR:0.72、95%信頼区間:0.60-0.86、P=0.0003)。また、同じく副次評価項目である全生存期間(OS)中央値は、イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法併用群の14.0ヶ月に対して化学療法群で11.7ヶ月と、イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法併用群で死亡(OS)のリスクを23%統計学的有意に減少した(HR:0.77、95%信頼区間:0.65-0.92、P=0.0030)。

一方の安全性は、グレード3~4の治療関連有害事象(TRAE)の発症率は、イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法併用群で51.8%、イミフィンジ+化学療法併用群で44.6%、化学療法群で44.4%を示した。また、治療関連有害事象(TRAE)による治療中止率は、イミフィンジ+トレメリムマブ+化学療法併用群で15.5%、イミフィンジ+化学療法併用群で14.1%、化学療法群で9.9%であった。

以上のPOSEIDON試験の結果よりMelissa L. Johnson氏らは「転移性非小細胞肺がん(NSCLC)患者に対するファーストライン治療としての抗PD-L1抗体薬イミフィンジ+抗CTLA-4抗体薬であるトレメリムマブ+化学療法は、化学療法単独に比べて無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を統計学有意に改善し、イミフィンジ+化学療法は、化学療法単独に比べて無増悪生存期間(PFS)を統計学有意に改善しました。このことは、転移性非小細胞肺がんのファーストライン治療として新しい選択肢になる可能性を示しています」と結論を述べている。

Durvalumab With or Without Tremelimumab in Combination With Chemotherapy as First-Line Therapy for Metastatic Non–Small-Cell Lung Cancer: The Phase III POSEIDON Study(J Clin Oncol. 2022 Nov 3;JCO2200975. doi: 10.1200/JCO.22.00975.)

×

肺がんの治験・臨床試験広告

リサーチのお願い


この記事に利益相反はありません。