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進行性非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-1抗体薬キイトルーダ+化学療法

[公開日] 2018.11.20[最終更新日] 2025.01.29

この記事の3つのポイント ・進行性非小細胞肺がん患者に対するキイトルーダ+化学療法の有効性、安全性を検証した試験 ・未治療の進行性非小細胞肺がん患者にキイトルーダまたは各化学療法併用投与群を検証した第I/Ⅱ相試験 ・進行性非小細胞肺がんにキイトルーダ+ペメトレキセド+カルボプラチン併用療法は抗腫瘍効果および忍容性が良好
2018年11月、医学誌『Lung Cancer』にて進行性非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としての抗PD-1抗体薬であるペムブロリズマブ(商品名キイトルーダ;キイトルーダ)+化学療法の有効性、安全性を検証した第I/Ⅱ相のKEYNOTE-021試験(NCT02039674)の結果がKarmanos Cancer Institute/Wayne State University・Shirish M. Gadgeel氏らにより公表された。 KEYNOTE-021試験とは、未治療の進行性非小細胞肺がん患者(N=74人)に対して3週を1サイクルとして1日目にキイトルーダ2または10mg/kg+1日目にパクリタキセル200mg/㎡+カルボプラチン6mg/ml/分併用療法を投与する群(コーホートA,N=25人)、または3週を1サイクルとして1日目にキイトルーダ2または10mg/kg+1日目にパクリタキセル200mg/㎡+カルボプラチン6mg/ml/分+ベバシズマブ15mg/kg併用療法を投与する群(コーホートB,N=25人)、または3週を1サイクルとして1日目にキイトルーダ2または10mg/kg+1日目にペメトレキセド500mg/㎡+カルボプラチン5mg/ml/分併用療法を投与する群(コーホートC,N=24人)に分け、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)、用量制限毒性(DLT)を検証した第I/Ⅱ相試験である。 本試験に登録された患者背景は以下の通りである。年齢中央値はコーホートAで66歳(45-75歳)、コーホートBで62歳(44-74歳)、コーホートCで59.5歳(36-75歳)。性別はコーホートAで男性48%(N=12人)、女性52%(N=13人)、コーホートBで男性52%(N=13人)、女性48%(N=12人)、コーホートCで男性50%(N=12人)、女性50%(N=12人)。人種はコーホートAで白人76%(N=19人)、黒人16%(N=4人)、アジア人8%(N=2人)、コーホートBで白人96%(N=96人)、黒人0%、アジア4%(N=1人)、コーホートCで白人67%(N=16人)、黒人33%(N=8人)、アジア人0%。肺がんの種類はコーホートAで腺癌52%(N=13人)、扁平上皮癌36%(N=9人)、その他12%(N=3人)、コーホートBで84%(N=21人)、扁平上皮癌0%、その他16%(N=4人)、コーホートCで腺癌79%(N=19人)、扁平上皮癌0%、その他21%(N=5人)。PD-L1発現ステータスはコーホートAで50%以上が36%(N=9人)、1%-49%が24%(N=6人)、1%未満が36%(N=9人)、コーホートBで50%以上が32%(N=8人)、1%-49%が48%(N=12人)、1%未満が20%(N=5人)、コーホートCで50%以上が33%(N=8人)、1%-49%が33%(N=8人)、1%未満が33%(N=8人)。 本試験の結果は以下の通りである。主要評価項目である客観的奏効率(ORR)はコーホートAで48%(95%信頼区間:28%-69%)、コーホートBで56%(95%信頼区間:35%-76%)、コーホートCで75%(95%信頼区間:53%-90%)を示した。なお、PD-L1発現ステータス別の客観的奏効率(ORR)はコーホートAで50%以上群で56%(N=5/9人)、1%-49%群で50%(N=3/6人)、1%未満群で33%(N=3/9人)、コーホートBで50%以上群で75%(N=6/8人)、1%-49%群で42%(N=5/12人)、1%未満群で60%(N=3/5人)、コーホートCで50%以上群で63%(N=5/8人)、1%-49%群で75%(N=6/8)、1%未満群で88%(N=7/8人)を示した。また、奏効持続期間(DOR)中央値はコーホートAで18.3ヶ月(95%信頼区間:4.4-28.6ヶ月)、コーホートBで9.9ヶ月(95%信頼区間:2.9-18.2ヶ月)、コーホートCで8.3ヶ月(95%信頼区間:2.7-24.2ヶ月)を示した。 一方の安全性としては、主要評価項目である用量制限毒性(DLT)はコーホートA、コーホートB、コーホートCのいずれの群でも発症は確認されなかった。また、全グレードの治療関連有害事象(TRAE)発症率はコーホートAで100%(N=25人)、コーホートBで96%(N=23人)、コーホートCで100%(N=25人)を示した。多くの患者で確認された主な全グレードの治療関連有害事象(TRAE)は脱毛症がコーホートAで48%、コーホートBで67%、コーホートCで8%、倦怠感がコーホートAで44%、コーホートBで50%、コーホートCで46%、吐き気がコーホートAで32%、コーホートBで38%、コーホートCで29%を示した。 以上のKEYNOTE-021試験の結果より、Shirish M. Gadgeel氏らは以下のように結論を述べている。“進行性非小細胞肺がん患者に対するファーストライン治療としてのキイトルーダ+ペメトレキセド+カルボプラチン併用療法は抗腫瘍効果が良好であり、忍容性も良好でした。” Pembrolizumab and platinum-based chemotherapy as first-line therapy for advanced non–small-cell lung cancer: Phase 1 cohorts from the KEYNOTE-021 study
ニュース 肺がん NCT02039674キイトルーダペムブロリズマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

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