• 検索
  • 相談
  • お知らせ
    3
  • メニュー
  • がん種
  • 特集
  • 治験
  • リサーチ
  • イベント
  • 体験談
  • 患者会
  • 辞典
  • お役立ち

RAS野生型BRAF野生型転移性大腸がんに対する一次治療としてのmFOLFOXIRI+アービタックス併用療法後のアービタックス単剤療法、10ヶ月無増悪生存率(PFR)50.8%を示す

[公開日] 2018.02.19[最終更新日] 2018.02.19

2018年2月15日、医学誌『JAMA Oncology』にてRAS遺伝子野生型BRAF遺伝子野生型転移性大腸がん患者に対する一次治療としてのmFOLFOXIRI+セツキシマブ(商品名アービタックス;以下アービタックス)併用療法後、メンテナンス療法としてのアービタックス単剤療法またはベバシズマブ(商品名アバスチン;以下アバスチン)単剤療法の有効性を検証した第II相のMACBETH試験(NCT02295930)の結果がAzienda Ospedaliera–Universitaria Pisana・Chiara Cremolini氏らにより公表された。 MACBETH試験とは、RAS遺伝子野生型BRAF遺伝子野生型転移性大腸がん患者(N=116人)に対する一次治療として14日間を1サイクルとするアービタックス500mg/m2+mFOLFOXIRI(イリノテカン130mg/m2/60分+オキサリプラチン85mg/m2/120分+L-ロイコボリン200 mg/m2/120分+5-FU2400mg/48時間)併用療法を最大で8サイクル投与し、奏効率が病勢安定(SD)または部分奏効(PR)または完全奏効(CR)状態を達成した場合にメンテナンス療法として14日間を1サイクルとするアービタックス500mg/m2単剤療法を投与する群(アームA,N=74人)、アバスチン5mg/kg単剤療法を投与する群(アームB,N=69人)に無作為に振り分け、主要評価項目として10ヶ月無増悪生存率(PFR)70%、副次評価項目として無増悪生存期間(PFS)などを比較検証した多施設共同オープンラベルの第II相試験である。 本試験に登録された患者背景は下記の通りである。年齢中央値59.5歳(アームA群61歳/アームB群59歳)、男性比率71%(68%/74%)。腫瘍部位右側18%(24%/12%)、左側56%(51%/62%)、直腸26%(25%/26%)。転移個数1個53%(56%/51%)、1個以上47%(44%/49%)、肝転移のみ45%(47%/42%)。 上記背景を有する患者に対する本試験フォローアップ期間中央値44.0ヶ月(30.5-52.1)時点における結果、主要評価項目である10ヶ月無増悪生存率(PFR)はアームA群50.8%(90%信頼区間:39.5%-62.2%)、アームB群40.4%(90%信頼区間:29.4%-52.1%)、両群共に主要評価項目を達成できなかった。 副次評価項目である92.2%の患者でイベントが発生した時点の無増悪生存期間(PFS)中央値はアームA群10.1ヶ月(95%信頼区間:7.2-12.8ヶ月)、アームB群9.3ヶ月(95%信頼区間:7.1-10.8ヶ月)を示した(ハザードリスク比:0.83; 95%信頼区間:0.57-1.21)。 また、アームA群より28人、アームB群より17人、両群で計45人の患者が第二次手術が実施され、アームA群より21人、アームB群より12人、両群で33人の患者がR0切除を達成した。なお、本試験に登録された患者の内肝転移のみを有する患者52人におけるR0切除はアームA群より17人、アームB群より10人、両群で計27人の患者で達成した。 一方の安全性として、一次治療中に3%以上の患者で発現が確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は以下の通りである。吐き気(アームA群3%/アームB群2%)、下痢(20%/16%)、口内炎(7%/5%)、好中球減少症(29%/33%)、発熱性好中球減少症(3%/2%)、神経毒性(7%/0%)、皮膚毒性(19%/12%)、無力症(10%/9%)、食欲不振(5%/2%)、静脈血栓塞栓症(2%/3%)。なおメンテナンス療法中に3%以上の患者で発現が確認されたグレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)は皮膚毒性、手足症候群、高血圧であり、皮膚毒性のみがアームA群で有意に発現率が高かった(20%/3%; P = .03)。 以上のMACBETH試験の結果よりChiara Cremolini氏らは以下のように結論を述べている。”アームAもアームBも、両群ともに主要評価項目である10ヶ月無増悪生存率(PFR)を達成できませんでした。しかしながら、RAS遺伝子野生型BRAF遺伝子野生型転移性大腸がん患者に対する一次治療としてのmFOLFOXIRI+アービタックス併用療法を投与することで切除率が向上し、かつ忍容性のある治療レジメンであることが示されました。” Activity and Safety of Cetuximab Plus Modified FOLFOXIRI Followed by Maintenance With Cetuximab or Bevacizumab for RAS and BRAF Wild-type Metastatic Colorectal CancerA Randomized Phase 2 Clinical Trial (JAMA Oncology, JAMA Oncol. Published online February 15, 2018. doi:10.1001/jamaoncol.2017.5314)
ニュース 大腸がん セツキシマブ

山田創

製薬会社、オンコロジーメディアの運営を経て、フリーのメディカルライターへ転身。Twitterアカウント「@So_Yamada_」

治験・臨床試験

一覧を見る

リサーチ・調査

一覧を見る

ニュース

一覧を見る

イベント

一覧を見る

患者会

一覧を見る

電話受付:平日(月〜金)10:00-18:00

2025年08月25日
ニュース 膀胱がん
2025年08月25日
ニュース 胃がん
2025年08月22日
ニュース 大腸がん
2025年08月21日
ニュース 膀胱がん
2025年08月21日
ニュース 卵巣がん
2025年08月20日
ニュース 乳がん 高齢
2025年08月20日
ニュース 腎臓がん
2025年08月19日
ニュース 腎臓がん
2025年08月18日
ニュース 膀胱がん
2025年08月18日
ニュース 多発性骨髄腫