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再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 イムブルビカ 効能追加

[公開日] 2016.12.02[最終更新日] 2025.01.29

12月2日、ヤンセンファーマ株式会社は、抗悪性腫瘍剤(ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤)イブルチニブ(イムブルビカ)が「再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫」の効能・効果の追加承認を取得したことを発表した。 マントル細胞リンパ腫(MCL)は、白血球の一種(リンパ球)であるB細胞に起因する進行性の血液がんである。日本における現在のMCL患者数は約1,600人と推定され、発症年齢中央値は60歳代半ば~70歳で男性に多いとされている。生存期間の中央値は3~4年で治癒が難しく、既存の薬物治療後に病勢進行が認められた患者さんに対する有効な治療法は限られている。本剤の効能・効果追加により、マントル細胞リンパ腫の患者さんへ新しい治療選択肢を提供できることになる。 イムブルビカは、1日1回経口投与の新しい作用機序を有するブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害剤。ブルトン型チロシンキナーゼは、B細胞の成熟と生存を制御する細胞内シグナル伝達に関与する重要なタンパク質で、このブルトン型チロシンキナーゼを標的にすることで腫瘍細胞の生存シグナルを阻害し、増殖を抑制する。 同剤は、再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫(rrMCL)の治療薬として、米国と欧州を含む世界40ヵ国以上で承認されている。本邦では、小リンパ球性リンパ腫(SLL)を含む再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(rrCLL)の成人患者用治療薬として、2016年3月28日に承認を取得していた。 ■イムブルビカの製品概要 販売名:イムブルビカカプセル140mg 一般名:イブルチニブ 剤型:経口カプセル 効能・効果:再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む) イムブルビカ用法・用量: 1) 再発又は難治性の慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫を含む) 通常、成人にはイブルチニブとして420mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 2) 再発又は難治性のマントル細胞リンパ腫 通常、成人にはイブルチニブとして560mgを1日1回経口投与する。なお、患者の状態により適宜減量する。 製造販売元:ヤンセンファーマ株式会社 薬価:9,367円/イムブルビカ カプセル140 mg 製造販売承認取得日:2016年3月28日(rrCLL)、2016年12月2日(rrMCL) 薬価収載日および発売日:2016年5月25日(rrCLL)、2016年12月2日(rrMCL) ヤンセンファーマ株式会社プレスリリース 記事:加藤 テイジ
ニュース 悪性リンパ腫 イブルチニブイムブルビカ

医療ライター 加藤 テイジ

薬学部卒、製薬会社勤務ののち医薬系広告代理店を経て、現在は医療者向け情報メディアの企画・編集の担当者として勤務。薬剤師、医学英語検定取得

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