本ページは
株式会社インテリムとオンコロで共同で作成しています。
概要
一般名 |
ゲフィチニブ |
商品名 |
イレッサ |
治験薬コード |
IPASS |
一般名英語表記 |
Gefitinib |
商品名英語表記 |
IRESSA |
種類 |
分子標的薬 |
種類 |
抗悪性腫瘍剤/上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤 |
投与経路 |
内服(錠剤) |
適応がん種 |
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌 |
特徴
ゲフィチニブは、EGFR(上皮成長因子受容体)のチロシンキナーゼという、がんの増殖に関係する特定の分子を、選択的に狙い撃ちする分子標的治療薬の一種です。
がん細胞の中には細胞表面にEGFR(上皮細胞増殖因子受容体)というタンパク質を過剰に発現しているタイプ(EGFR陽性といいます)が存在し、EGFRにリガンドという情報伝達物質が結合すると細胞内に増殖の命令が送られがん細胞が増殖します。
EGFR陽性細胞とは、他の細胞から送られてくる情報伝達物質を受け取るための受け皿となるタンパク質を過剰に発現しているがん細胞を指します。
ゲフィチニブは分子標的薬の中では小分子化合物と呼ばれる、分子量(大きさ)が小さい薬剤でがん細胞の細胞膜を通過して、がん細胞の増殖する過程をブロックしてがん細胞の増殖を抑制します。2019年2月現在の日本における適応はEGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺がんとなっています。
効能・効果
EGFR遺伝子変異陽性の手術不能又は再発非小細胞肺癌
用法及び用量
通常、成人にはゲフィチニブとして250mgを1日1回、経口投与する。
重大な副作用
急性肺障害、間質性肺炎(1〜10%未満):
咳、痰、呼吸困難などが現れる場合があります。
重度の下痢(1%未満)
脱水を引き起こす要因にもなります。
脱水(1%未満):
脱水により腎不全に至った症例も報告されているため、必要に応じて電解質や腎機能検査を行うこともあります。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(1%未満):
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(1%未満):
多形紅斑(1%未満):
悪寒、吐き気、呼吸困難、そう痒、咳嗽、蕁麻疹、まぶた・唇などの腫れ、発熱、などが現れる場合があります。
肝炎(1%未満)、
肝機能障害(10%以上)、
黄疸(1%未満)、
肝不全(1%未満):
黄疸 (肝臓や血液の異常で皮膚や粘膜が黄色くなること)、出血傾向、精神状態の悪化などの症状が現れる場合があります。
血尿(1%未満)、
出血性膀胱炎(1%未満):
尿に血が混じる、トイレに何回も行きたくなる頻尿、排尿時の痛み、排尿が終わってもすっきりしない違和感がある残尿感、微熱程度の発熱を伴うことがあります。
抗がん剤が原因の場合、重症化すると血尿の中の血液が塊になって閉尿の併発、膀胱が萎縮することがあります。
急性膵炎(1%未満):
腹痛、吐き気、背部の痛み、食欲の低下、膨満感などがあらわれる場合があります。
消化管穿孔(1%未満):食道、胃、または十二指腸に穴が開くことで、突然非常に強い痛みを伴います。
参考リンク
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/4291013F1