神経膠腫(グリオーマ)の手術療法

神経膠腫は腫瘍をできる限り摘出することで予後が良くなるので、どのグレードであっても手術療法が選択されます。通常、開頭術が行われ、手術時間が5時間以上に及ぶ場合もあります。術後は合併症など問題がないと10日~2週間で退院が可能ですが、放射線療法や化学療法を併用する場合は治療が続きます。

腫瘍を摘出する時に課題となるのが、脳の機能をいかに維持するかです。腫瘍を摘出しても脳の機能が低下してしまうと、術後の生活の質が下がってしまいます。腫瘍と正常な脳の組織の見極めが神経膠腫の手術療法で大切なポイントとなるのです。

神経膠腫の手術療法では、ニューロナビゲーションや術中モニタリングを行いながら腫瘍を摘出して脳の機能が維持される工夫をしています。ニューロナビゲーションは手術で操作している部位が立体的にリアルタイムでわかるシステムで、手術前のMRI画像と重ねることで手術部位を正確に確認できます。

術中モニタリングは手術中に上肢または下肢から微弱な電位を流して、大脳の運動野と感覚野がどこなのかを判断します。このようにして腫瘍の正確な場所を判定したり、脳の機能を低下させないように必要な機能の部分を手術操作によって傷つけないようにしたりしています。

神経膠腫の手術では覚醒下手術といって、手術中に患者の方が覚醒している状態で直接話をしたり、手足を動かしてもらうことで言語障害や運動障害が生じていないことを確認したりしながら手術を行うこともあります。


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