映画「50/50 フィフティ・フィフティ」


  • [公開日]2015.06.29
  • [最終更新日]2017.06.13

■オンタメスタッフお勧めコメント
 「AYA(アヤ)世代」という言葉をご存知でしょうか?AYAとは「Adolescent and young Adult」の略で、思春期と若年世代の人たちのことで、その定義は複数ありますが、多くは15歳~29歳を指します。
現在、日本では年間100万人近くの方々が、がんと診断されており、多くが高齢者に発症しますが、前述のAYA世代においても年間約5,000人が、がんと診断されています。2007年がん対策基本法が施行され、発症数の多い胃がん、大腸がん、乳がんなどは、少しずつ対策、啓発も進み、徐々に認知が広がってきました。
 一方で、AYA世代のがんについては、罹患者数も少ないこと、15歳~29歳と若年とひとくくりにできない年代別の問題の多様性から、対策、啓発は遅れていました。しかし、この世代のがんという病気の深刻さは、就学、就職、就労、恋愛、結婚、出産など、将来の人生に大きな影響を与えるライフイベントが集中しており、その対策や啓発が望まれていました。
そのような背景より、この6月に開催された「がん対策協議会」において「がん対策推進基本計画中間評価報告書」及び「今後のがん対策の方向性について」がとりまとめられ、その中には、これまで取り組まれていない対策として、AYA世代という言葉が組み込まれ、国としての取り組みが始まろうとしています。

今後のがん対策の方向性についての概要

今回、紹介する映画「50/50 フィフティー・フィフティー」は、27歳という若さで「悪性神経鞘腫(しょうしゅ)」というがんと診断された青年の物語です。ごくごく普通の青年アダムが、がんと診断され、身の回りの環境の変化、AYA世代のがんの問題をユーモラスに、エモーショナルに描かれた作品です。
この映画に説得力を持たせたのは、脚本・総指揮を務めたウィル・レイサーさんの実体験がもとになっていることからで、AYA世代のがん体験者(特に、男性の体験者)の共感を集めました。実は、この映画が日本で公開された2011年12月、脚本・総指揮を務めたウィル・レイサーさんが来日され、試写会・トークショーが開催され、当時のトークショーの様子が動画配信されています。

<映画50/50(フィフティ・フィフティ)試写会トークショー>
http://www.cancerchannel.jp/posts/2011-12-01/8653.html
そして、8月8日(土)に東京・秋葉原で開催されるAKIBA Cancer Forum2015において「50/50 フィフティー・フィフティー」の上映会(無料・要申し込み)が開催されます。ご興味がある方は、是非、ご参加されてみてはどうでしょうか?

<AKIBA Cancer Forum概要・申し込み>
http://www.cancernet.jp/acf/

注:等身大の27歳の日常を描く映画ですが、ところどころに、多少、お下品(下ネタ)な表現がありますので、ご注意下さい(笑)。

■基本情報
・タイトル:50/50 フィフティ・フィフティ
・製作年:2011年
・製作国:米国
・上映時間:98分

■スタッフ・キャスト
・監督:ジョナサン・レヴィン
・脚本:ウィル・ライザー
・製作:エヴァン・ゴールドバーグ、セス・ローゲン、ベン・カーリン
・製作総指揮:ネイサン・カヘイン、ウィル・ライザー
・出演者:ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、セス・ローゲン、アナ・ケンドリック、ブライス・ダラス・ハワード、アンジェリカ・ヒューストン

■解説
酒もたばこもやらない“普通”の青年アダムに突然告げられた病気は“がん”だった。27歳という若さで、5年生存率50%のまさかの余命宣告。その日から、アダムの生活環境は一変。よそよそしい会社の同僚たち、看病の重圧に負けそうな恋人、同居を迫る世話焼きの母親…。病気のアダムに気遣って誰も今までどおりに接してくれない!ただ一人、女好きの親友カイルをのぞいては。
カイルと一緒に病気を“ネタ”にナンパしたり、新米セラピストのキャサリンと手探りのカウンセリングを通して、“がん”の日々を笑い飛ばそうとするアダム。しかし刻一刻と進行する病魔に、やがてアダムは平穏を装うことができなくなる・・・。
引用:http://5050.asmik-ace.co.jp/

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