オンコロLINEの友だちを対象に、がん患者さんやご家族の方などのご意見・お考えを共有したり、がんについて学べる1問クエスチョンのオンコロ・ワンクエスチョン! その結果と解説をがん情報サイト「オンコロ」にて公開しています!
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オンコロ・ワンクエスチョンの一覧
質問
「がん治療中、特にどのようなことに辛さを感じましたか?」
結果・解説
がんという病気に向き合う中で、患者さん自身はもちろん、ご家族が抱える辛さも人それぞれで、大きく異なります。不安や恐れ、治療の負担、生活の変化などで辛さを感じることもあります。その内容や重さは、人それぞれ違いますし、同じ人でも、日々の体調や気持ちによっても変化していくものです。
今回のオンコロ・ワンクエスチョンでは、がん患者さんやご家族の方に、特にどのようなことが辛く感じたのか、お伺いしました。
がん治療内容や副作用に関する辛さをはじめとし、人間関係や仕事など複数のカテゴリーに分けて、いただいた「辛さ」に関するコメントを紹介いたします(複数のカテゴリーに属するコメントもあります)。
がん治療中(治療後)の辛さや思いは、前述の通り人それぞれ違います。しかし、「自身または家族ががんに罹患した」という状況で、その辛さをオンコロ・ワンクエスチョンを介して共有しあうことで、「このような想いを抱えているのは自分だけではない」「あのとき自分はこういう思いも抱えていたんだな」などのように、少し「辛さ」をやわらげることに繋がれば幸いです。
なお、がんに関する辛さについて、一人でその辛さを抱え込みすぎる必要はありません。精神腫瘍科など、がん患者さんやご家族の心のケアを専門とする医療チームや、がん相談支援センターのようにお話を聞いてくれる場所もあります。身体だけでなく、心のケアもとても大切ですので、少しでもケアしたいと気持ちが動いた際には、ご利用を検討いただければと思います。
▼がん相談支援センターに関する詳細を知りたい方は、オンコロちゃんねるの解説セミナーをご覧ください。
※下記にはがん患者さん・ご家族の方に教えていただいた「辛さ」を、いただいたコメントをほとんど変えずにご紹介しています。患者さんやご家族の今のお気持ちの状態によっては、お辛くなることもあるかもしれません。適宜、読まない・途中でやめるなどしていただければ幸いです。
がん治療内容に関する辛さ
・自分が受けている治療が維持療法であると納得すること
・術後の患部の腫れや痛みが、異常なのか想定の範囲かが分からないことで、ただ耐えなければいけなかった
・再発の可能性があること
・術後、突然後遺症が起きたこと。整形外科を受診したところ肺がんの術後関連症で翼状肩甲と診断されたことがショックだった。リハビリを受け、今は元通りではありませんが不自由はないけれど、当時はがんの罹患や後遺症、体の不調で落ち込んだ。
・抗がん剤投与後体がだるくて痛くて何をするのも大変だったこと
・治療中や治療後に絶対安静でいなければいけなく、動けなかったこと
・術後の痛み
・全ての治療が効果なしとわかったとき
・痛みがあること
・転移巣は除去できたが、原発巣が分からず不安を抱えたままの治療となっていること
・放射線化学療法を最後まで継続すること
・本当に効果があるのか、こうしているうちにも病状は進んでいるのではないかという、家族として不安に思う気持ちが常につきまとう
・膵臓がんの術後10日くらいが最も辛く、その後の合併症には今も悩まされている
気持ち・精神的な面での辛さ
・ときどき訪れる将来や命に関する不安感や恐怖心です。
・うつ病の薬と相性が悪いと、うつ病の薬を減らしたら体調が悪化し家事をするのも億劫になった。障害を持った息子がいるのでずっと不安定な状態だったのかもしれない。
・主治医に大丈夫だと言われても死への恐怖心が募ってしまい不安で辛かった
・いつまで生きていれるのか分からないこと
・コロナ禍で入院中の面会や外出、外泊ができず孤独だったこと
・メンタルが不安定で生死を意識している主人を見ているのが辛く、自分も不安でたまらない気持ちだった。治療は主治医を信じて乗り越えた。
・家族として見守ることしかできなかったことこと
・介護と治療の同時進行が大変だった
・ステージも高く先が見えないことや、再発の不安感
・現在行っている治療を終えた後に、転移や再発が見つかるのではと不安になることが辛かった
・再発がわかり完治できないとわかったとき、どれくらい生きられるのかを思い辛かった
・再発治療中に主治医から「効くとは思えない」と言われ予定より早く無治療になってしまったこと。抗がん剤はとてもよく効いて再発から7年経った現在は働けているが、その時の言い方や言葉がトラウマになってしまい精神科にもかかることになってしまった。
・社会と離れている感覚
・手術待ちが長く、仕事しながら待っていたが不安だった
・生きている意味について疑問に感じたり、うつっぽい考えに支配されたこと
・精神的な落ち込み
・母親なので、幼い子どもたち(5歳、6歳の男児)の将来について考えてしまう
・薬の抗体ができ、その都度次の薬に移行しているが、だんだん後がないな…と追い詰められるように感じる。一日でも早く、一つでも多く、新薬や対処方法が見つかればいいと願っているが、こちらの癌の進みの方が速かったら…と不安でならない。
人間関係・コミュニケーション・家族などに関する辛さ
・高齢の親に自分のガンをどう伝えるかに悩み葛藤した。結局親は自分のガンを知らずに他界し、良かったのか悪かったのか今でも考えてしまう。
・僅かにいる、心無い医療従事者
・医師とのコミュニケーション
・家族へのケア
・がん患者として子供にいつどう伝えるべきか悩ましかった
・がん治療をするにあたり、医師と信頼関係を築けなかったこと
・家族が介護しなければいけないこと
・家族に迷惑をかけること
・家族や友だちなど親しい人にステージ4のがんが見つかったと伝えること
・家族間で治療への関心や姿勢に対して温度差があったこと
・告知された時に寄り添ってくれる人がいなかったこと
・治療を頑張っている時に、親しかった人から酷い言葉をかけられとても傷ついたこと
・抗がん剤治療中、仕事復帰したが、見た目は普段と変わらなかったので、痛みがあっても職場で理解を得られにくく、健康な人には理解し難いのだと思うことが多々あった
・医療従事者の人達と十分なコミュニケーションを取れていなく、やられて嫌なことを伝えるのにとても気をつかった
・職場に理解のない上司がいたこと
・病気のことを聞いてくること
・がんに罹患したことを人伝に広まること
・診察の際に医師と話をしにくいこと
・診断時から一人で同居の親の介護をしなければいけなかったこと
・付き添いを探すのが大変なこと
・復職時、会社の職務内容に影響が出て、そのようになったかの自身の状態の説明をしなければいけなかったとき
・辛さを理解してもらえなかったこと
・いざと言う時に信頼して頼める人がいないこと
治療内容を検討・決めることに関する辛さ
・再発したら、次の治療が、どうなるのか心配になる
・一番いい治療は何かと探し続けたこと
・セカンドオピニオンをしなかったことの後悔
・軟部肉腫でタイプも稀なモノだったので情報が全て「予後不良、治療法が確立されていない」とのことで先の見えない自分の病に不安と情けなさで生きていることが辛かった。更に再発転移でドン底の精神状態だった。
金銭面(治療費・給料など)に関する辛さ
・毎日服用の薬が月3万近くするので金銭面でも辛い。
・抗がん剤、放射線治療を受けたため、一時的な出費が大変だった(パート主婦)
・金銭的支援がないこと
・子供が大学生とこれから受験生で、お金がかかるのに蓄えを切り崩さなければ治療は続けられないこと
・必要な治療に加え、栄養を摂るための補助食品に費用がかかること。更に税金や保険料が値上げになり困っている。
・良くなっていないのに障害年金は支給停止になること
副作用に関する辛さ
・どんな副作用が起こるか、起こらずに済むか分からなかったこと
・ホルモン注射による関節痛と倦怠感
・非喫煙者で毎年肺がん検診を受けていたのに、突然の肺腺癌ステージ4の宣告。寛解完治することがなく、生涯化学療法をしなければならない。副作用の辛いエンドレスの治療が、精神的に耐えられない。
・食道がんで食道亜全摘胃管再建の手術を行った。手術はもちろんですが、その後の副作用で食道狭窄が起こり、何回かの拡張手術に加え、再発転移で化学放射線治療したが、骨髄抑制で白血球が減少したまま、放射線治療でこれでもかと後遺症が出て、死ぬほど辛かった。(60代女性)
・がんの自覚症状がないため、薬の副作用、特にゆびの麻痺や冷たい物に触れた時のショックが大きい
・発熱したこと
・抗がん剤の副作用がつらく、手術後の痛みや胃管の狭窄があり食事が辛かった(現在は回復している)
・副作用で治療をやめようかなと思ったことがあった
・抗がん剤の副作用の味覚障害に気が滅入った。また、ニューモスチス肺炎にもなり今後、抗がん剤治療が続けられるかどうかとても不安になった。
・通院の抗がん剤治療で仕事も行っていた。外見は変わらないため、普通に仕事には行けたが、湿疹の痒み・だるさ・集中力の途切れなどがあり、辛かった。また、周りにはそれほど認知がされていなかったため、しんどさを我慢するたびに自分から周りと距離を取り、孤独感があった。
・副作用が辛い頃には、副作用がいつまでも続きそうな気がして、治療を止めたくなる
・化学療法の副作用をただひたすら耐えしのぐしかなかったこと
・抗がん剤の副作用があっても、家事をこなさないといけなかったこと
・脱毛や全身の浮腫が辛かった
・次から次と出てくる副作用に悩まされています。
・副作用で出社出来ない事が辛かった
・副作用などによる皮膚疾患に悩まされた
・抗がん剤治療の副作用で脱毛してあちこちに落ちていた髪の掃除を家族が不快にならないようにこまめにしていたが、『またやってる!』と言われて悲しかった。吐き気が強く臭いに敏感になり、日々の家事が辛かった。
・ステロイドの副作用
・副作用の対応に難儀しているようだった(患者家族)
・患者家族として、副作用を承知しながらも治療を選んだことが正解なのか、またこれがいつまで続くのかなど、先が見えない中で、どうやって母を支えていけば良いのか。不安を抱えながら支えていかなければならない辛さがある。また、看護のため仕事を辞めなければならず、自分自身の生活にも不安で辛かった。
・手足の痺れだるさが毎日でとても辛い
・計6回の化学治療の副作用が、それぞれ1週間ほど続き、その度に仕事を休みねばならずに迷惑をかけた
・抗がん剤の副作用で強烈な末端の痛みが断続的にあり、叫び声が出るほどだった。
・抗がん剤治療で、手のひらや足の裏の皮が剥けて、足の小指の爪が剥がれたこと。いまだに手足の痺れが残っている。抗がん剤治療に入る前に、副作用についての説明を記載したものを貰っていたが、副作用のことを主治医に相談しても、効果が出ている証拠だからと言われて、あまり気にかけてもらえなかったことことが辛かった。
・筋肉痛に似た、抗がん剤治療中の強張りのような痛みのようなもので、思うように動けなかったのが辛い
・抗がん剤副作用の脱毛
・抗がん剤の副作用がキツく出たのが辛かった。今も後遺症が有ること。
・主婦で家事に支障があった
・手術の痛みもしばらく辛かったが、それよりも抗がん剤で副作用がどうなるかなど、不安感が大きく、心理的な面で辛かった
・抗がん剤の副作用による吐き気や倦怠感など
・術後追加治療での副作用がひどくてつらかった
・食事が美味しくないんど味覚がおかしいこと
・足とか腕にできた1~5センチ程度の数箇所の水ぶくれや、頭髪などが抜けてしまうこと
・仕事をつづけながら治療をしていたが、ウィッグを使っていることを仕事の関係者全員には伝えていなかったため、違和感を持たれていたことが一番辛かった。抗がん剤は使いたくないと思う要因。
・脱毛してずっとウィッグであること。副作用の倦怠感で仕事を早退し、有給休暇がなくなったこと。
・吐き気や倦怠感など
・吐き気がひどく食欲もない、顔などのむくみがでて落ち込んだ
・髪の毛が抜けてしまい好きな温泉やジムに行けなかったこと
・皮膚の変化(見た目や感触)
・副作用があり体が痛ダルいのに、仕事が休みにくかったこと
・副作用が出て、休薬しているあいだに、病気が進行するかもしれないのが怖かった
・副作用が段々おさまるのか、いつまで続くのか、このままなのか、わかないこと。人それぞれらしいので参考になるものがないこと。
・副作用で仕事を休むこと
・副作用の影響で追加手術が数回必要となったこと
・副作用の症状の発生が不定期だったため就業中、移動中は不安がつきまとった
・副作用の膀胱炎
・副作用を相談し、薬や対処法を教えられても効果がなかったこと
・放射線治療で吐き気がひどかったが、なかなか仕事を休めなかったこと
・味覚、嗅覚が変わって、体重激落ちしたこと。悪質液が心配。
・両足の浮腫、両手足の爪の色が黒変したこと
・老人2人暮らしで家事ができなかったこと。日常生活が困難だった。
仕事関係に関する辛さ
・仕事は休職せず治療(入院しての化学療法)をしたが、退院後にコロナ感染が始まってしまい、会社から出社禁止を余儀なく言い渡された。出社の目処が全く立たず会社での自分の居場所がなくなる不安にかられた。
・身体の倦怠感やケモレインと思われる物忘れなどが仕事をこなす上で支障になり、以前のように働けないことが辛かった
・がんと診断された後も仕事を続けているが、いつ死ぬのかと聞かれて悲しいのを通り越してた
・仕事のために治療をしていたのに、職場の理解が全くなく、仕事を全くさせてもらえなかったこと
・ストーマの排泄が及ぼす仕事への影響
・体力低下に伴い、介護の仕事を続けて行く難しさ
・がん治療にお金がかかるため、安易に仕事はやめられないけれど、年齢的に責任ある立場のため迷惑もかけられず、うまく調整するのが大変だった
・今の仕事がいつまで続けられるか、不安に感じている
・現役世代だが、休むことが増えそのまま退職したこと
・仕事の収入や医療費
・仕事をはじめ、今まで通りの活動が続けられなくなったらどうしようという不安、まだやりたいことや挑戦したいことがいろいろあるのに、できなくなるの?と考えてしまう時の精神的な辛さ。再発したらどうしようという辛さ。
・仕事を辞めた/辞めなくてはいけなくなったこと
・仕事を退職し、突然やることがなくなった
・治療終了後の仕事や生活の方法について少し不安があった
・術後に悪性度の高いがんであることが分かり、傷病休職が長引くこと、復職できないかもしれないこととで、会社に貢献出来ないことが辛い
・小会社経営者なため、サラリーマンのような補償がなく、休んだら仕事や会社にも影響が出るという圧力
・早期がんと言われて手術前にCTを撮ってみると、転移が見つかり抗がん剤治療に切り替え、副作用から仕事は長期休職になったこと
・体力、集中力低下での仕事などへの影響
・長期休みで仕事の復帰が見えないこと
・長期休暇で評価が低下すること
・部下がいるなかで、休みたいけど休めない時や、治療そのものの話をどう伝えるかなどを考えている時が一番辛かった
・身体のことよりも周囲の人への対応や気遣いなどが一番辛かった
・副作用による倦怠感、体調不良を押して在宅勤務をしているが、仕事仲間からは理解や共感に向かう態度は無く、余計辛くなった
・退院後の自宅療養中は社会と切り離された感じがあり、早く仕事復帰したかったが体力面で不安があった
その他の辛さ
・病院の食事のまずさと相部屋での生活のしにくさ
・もう結婚や子供が出来ないのではないかという心配
・同居の親を家族や他人にあずかってもらうことや、その際のやり取りなど
・趣味を思う存分出来ないこと
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