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「がん治療を万全に行ううえで、口腔ケアはどれくらい大切だと思いますか?」オンコロ・ワンクエスチョンvol.17

[公開日] 2024.04.10[最終更新日] 2024.04.10

オンコロLINEの友だちを対象に、がん患者さんやご家族の方などのご意見・お考えを共有したり、がんについて学べる1問クエスチョンのオンコロ・ワンクエスチョン!
その結果と解説をがん情報サイト「オンコロ」にて公開しています!
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質問

「がん治療を万全に行ううえで、口腔ケアはどれくらい大切だと思いますか?」

結果・解説


今回も多数のご回答いただきありがとうございました。
多くの方が、がん治療を行う上での口腔ケアを大切だと考えられている結果となりました。

今回は「口腔ケア」をテーマに解説していきます。
回答者の多くが思われているように、がん治療において口腔ケアは大切です。
しかし、残念ながらその情報はまだあまり浸透していないかもしれません。この機会に、なぜ口腔ケアががん治療を行う上で大切なのか知っていただければ幸いです。

口腔ケアが大切な理由は主に3つ挙げられます。
①副作用の悪化や合併症を防ぐ
がん治療では、口の中に副作用が現れる頻度が高いです。
口腔系の副作用の具体例に、口内炎、味覚の異常、口の渇き、歯の感染症が挙げられます。
口内炎になると食事が大変になる方もいらっしゃいます。
また、手術の場合でも、全身麻酔の際に使用する人工呼吸器を口から通すことで肺の中に口の細菌が入り、肺炎を起こす場合もあります。
そのため、副作用の悪化や合併症を防ぐうえで口腔ケアは重要になります。
②口腔内の感染症を予防する
抗がん剤治療で白血球の数が減ると、口の中の細菌から感染症にかかりやすくなります。
その他にも、虫歯や歯周炎が感染症の原因になることもサッパリあります。
がん治療の前に、虫歯や歯周炎を治療し、歯磨きやうがいで毎日のケアをすることで、感染症を予防できます。
③サッパリして快適
治療中において快適に過ごせるということはとても大切なことですが、口の中をきれいにしてサッパリすることは快適に過ごす手段の一つです。

特に下記の場合には感染症予防や誤嚥防止のためにも口腔ケアは重要になります。
・骨髄移植が必要である
・頭頚部がんの放射線治療を行う
・手術で全身麻酔を行う

既に口内炎などできてしまい、通常の歯ブラシでは刺激が強い場合には、スポンジブラシをご活用されてみてはいかがでしょうか。
また、口内炎への対応として治療薬などもあります。治療前・治療中に限らず、口腔ケアに関するお悩みの解決はQOL(生活の質)に直結しますので、我慢せず主治医や看護師などにご相談ください。

なお口腔の治療・検査を受けたいと思われても、がん治療で通院されている病院内に歯科がない場合もあるかと思います。
また、がん治療中の方に対する治療や投薬は慎重にならなければいけない都合上、すべての歯科医院でがん治療中の方の歯科治療を実施できるわけではないそうです。
そのため、歯科治療を受ける際には主治医からの紹介状をもらうことで、服用中の薬・その副作用・がん治療のスケジュールなどを歯科医に共有でき、歯科治療に役立ちます。
その他にもがん診療連携歯科医院というものもございます。かかりつけの歯科医院がなければ、下記のがん診療連携歯科医名簿よりお近くの歯科医院を探されてみてはいかがでしょうか。
がん情報サービス がん診療連携登録歯科医名簿

ぜひ口腔ケアを大切にしていただければと思います。

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