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「オンコロの“最前線”コンタクトセンター担当者にインタビュー」薬学生のインターンシップ体験記vol.3

[公開日] 2020.01.29[最終更新日] 2020.01.29

こんにちは!ゆきだるまです。「情報サイト」であるオンコロに、お問い合せ窓口があることをご存知ですか? すでにお問合せをした方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、オンコロで電話対応してくださっている中山さんにインタビューをしました。受話器の向こう側にいる方の熱い思いを聞いてみました。

-それではよろしくお願いします!

中山:よろしくお願いします。

-早速ですが、電話対応をやりたいと思ったきかっけは何ですか?

中山:僕は人と話すことが根本的に好きだからだと思います。あとは、昔病院に勤めていて、もっと患者さんと密にコミュニケーションをとりたかったのと、純粋に患者さんから「ありがとう」と言われるなど、自分が役に立っていることが実感できる仕事につきたかったからですね。

オンコロはまさにそういった、命に直結するような患者さんが、オンコロに頼って電話してくれます。それに対して受け答えすることで、「ありがとう」と言われることが自分の中でやりがいにつながっています。

-オンコロに入ろうと思ったきっかけは?

中山:オンコロがあることについては全然知らなかったです。知ったきっかけはジャパンキャンサーフォーラムというセミナーに参加してオンコロのメンバーと患者さんとのやり取りを見て、この雰囲気が「いいな」と思いました。これが結果的に入ったきかっけとなりました。

-どうしてたくさんある病気の中から、がんに関わりたいと思いましたか?

中山:理由は2つあります。1つ目は、病院で働いていた時期にがんという疾患に興味を思ったからです。がんって人それぞれですよね。いろんながん種があって治療法もいろいろあって......。まだまだわからないことばかりです。そのわからないことに関して好奇心がありました。

2つ目はですね、がんが身近に思うエピソードがあったんです。叔父が肺がんになったり、友達が肉腫で......。このようなきっかけで、関わっていきたいなと思うようになりました。

-お問い合わせをする患者さんは、それぞれ患者背景が複雑で難しくないでしょうか。その一つひとつに適切なアドバイスをするのは大変なことではないでしょうか?

中山:確かに難しいです。しかし、医学的にわかっていること、ガイドライン上でわかっていることに関しては伝えられます。それ以外のことは、がんってわからないことだらけなので、わからないことはわからないと伝えています。そうやって分けています。

オンコロに電話をかけてくれる方は治療のお問い合わせだけではなく、つらさを聞いてほしい、共感してほしい、というところがあると思っていて。しっかり耳を傾けるということを重要視しています。

また、耳を傾けること、共感すること以外にも、その人の人生に一歩踏み込んでいることをとても意識しています。がんの治療というのは、ガイドラインに載っているからそれ以上のことは言えないですし、逆に下手に言ってしまうと、かえって医師とのトラブルにつながってしまいます。患者さんと先生との関係性が悪くならないように心掛けていますね。

-電話対応で注意していることは?

中山:間違った知識で間違った方向に進んでいないか。進んでいたらまずは、その考えを共有します。決して突き放したりはしません。「その考えは確かに重要ですね。ただ今の医療はこういうことが正しいとされていますよ」と伝えます。がんと宣告されて受け入れきれない点もあると思いますが、少しでも受け止めてもらえるように働きかけます。

そして今後、その先生と向き合っていくうえで、医師との関係性を悪くしないように注意しています。例えば、ガイドラインと現在患者さんが行っている治療法が少し違った場合、僕が言っていることと先生の言っていることの違いが、今後の関係性に影響を及ぼします。しかし実際、僕は患者さんの本当に細かいところまでわからないので。あくまで「一般的な論点だとこうですよ」と、言っているまでなので、患者さんのことをよく知っている先生の選択がこれなら正しいですよとか、そこはしっかり区別して話しています。主治医の先生との関係性を崩さないで前向きに治療してくれるように心掛けています。

また、電話では「先生とよく相談してください」とお話しします。とはいえ先生も忙しいですし、患者さんからしたら怖く見える先生もいるだろうし、なかなか相談できない患者さんはいるかと思います。患者会が近くにあれば相談できるだろうけれども、全国にそういった存在があるかとか、そもそも患者会が存在しないこともありえるので、まずは患者さんの声に耳を傾けるというのも重要な役割だと思っています。

-電話対応を通して気持ちが変わった方はいらっしゃいますか?

中山:いらっしゃるかどうかわからないけれども、少なくとも今後の治療にたいして前向きに治療してくれるといいなと思っています。最後に「ありがとうございます」と言って電話を切ってくれる方が大半なのでそうであると信じたいです。

-ちなみに何度も電話してくださる方はいますか?

中山:結構います。中山指定で電話くれる方が結構います。うれしいことです。なかには、電話対応してからオンコロのセミナーに参加された方やインタビュー調査に協力してくれた方もいます。

-治験のお問い合わせが大半を占めると思うのですが、不安な問題を抱えての電話をしても大丈夫でしょうか?

中山:もちろん大丈夫です。治験のお問い合わせが多いのですけれども、そのほかのことでのお問い合わせもあります。治療に関してやオンコロの記事についてのお問い合わせもあります。

-現在、基本的に中山さんが電話対応を行っているそうですが、大変ではないでしょうか?

中山:大変ですけど、それがやりがいなので引き続きやっていきます。あとは、オンコロはいろんな患者さんの役に立つサイトです。多くの人にみてもらい、お問い合わせもたくさんくるようなサイトを目指して僕と同じように対応できる人を育成していきたいと考えています。

そして、すべてのがん種に関して即答はできないけれども、調べたうえでちゃんと対応できる自信はあります。ですので、まずはオンコロにお問い合わせください。最近聞いたことのないようながん種のお問い合わせがあって、論文などを探して対応することもあるので、ご返答まで時間がかかるかもしれないですが、しっかり対応します。私たちでも解決できないようなところはあります。でも、先ほども言いましたが、患者さんを突き放したりはしません。僕たちはがんの情報を扱っているプロだと自覚しているので、何か少しでも役に立つことが見つかるようにします。

-オンコロを頼りに電話する方がいらっしゃるのですね

中山:そうですね。患者さんはすごく調べて、それでもわからない状況になると思うんです。そんな方たちに少しでも「オンコロに問い合わせてよかった」と思ってもらえるように、そういう気持ちで頑張っています。

【インタビューを終えて】

毎日たくさんのお電話に対応している様子を見ていたので、とても大変そうだと思っていました。しかし、「さまざまな相談にこたえたい」という熱い気持ちを持って取り組んでいらっしゃる中山さんは、とても生き生きとしていました。がん情報の提供だけにとどまらない姿勢は、オンコロらしいなと思いました。(ゆきだるま)

薬学生のインターンシップ体験記一覧

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