オンコロライターの鳥井です。
この度、がん情報サイト「オンコロ」は公益社団法人東京青年会議所中央区委員会が主催する”正しく学ぶ子宮頸がんとHPVワクチン”のセミナーの協賛をしました。
同セミナーは子宮頸がんとHPVワクチンについて医療の面と心をはじめとするそれ以外の面の2つを知ることができます。
■開催日時
2021年8月7日(土) 14:00~16:00
https://youtu.be/b58eKyLoUxQ
開催のきっかけ
この企画の発起人は「オンコロで協賛しました」と書いておきながらの、私です。
HPVワクチンの問題はオンコロの運営会社に入社してから、詳しく知りました。2016年ごろにHPVワクチンに関する訴訟の報道を見て、実際はどうなんだろう?と思ったことがきっかけで、少しずつ調べていきました。
当時から、正しい情報ほどなかなか伝わりにくいとオンコロを運営しながら肌で感じていました。また一部のメディアが、エビデンスを無視したキャッチーな情報を取り扱っていることにも憤りを感じていました。
医療情報に対して社会に“そんな雰囲気”があると思っていた時に、新型コロナウイルスの流行です。
- ワクチンに対するネガティブイメージ
- スタンスなき、上っ面を切り取ったメディアの報道(ワクチンが足りていないと報道しながら、「ワクチン接種後に〇〇人死亡」と報道)
- 都道府県、市区町村単位で誤った情報の流布(イソジンでうがいとかマグネシウムで鼻うがいを推奨したり)
などが顕在化しました。
またプライベートでは、2015年から
若年性がん患者会STAND UP!!に所属しています。AYA世代の体験者も多く所属している同患者会ですが、集まりに参加すると女性が多くいました。
20〜30人の交流会でも女性の方が多いことが多々ありました。そしてその数年後に、AYA世代は女性が約8割である調査が発表されました。それは子宮頸がんや乳がんなど、女性の方が若い世代で罹患するがん種があるからです。
罹患することで、ライフプランを大きく変えざるを得なかった方を多く見てきました。
以上のオンコロでの経験と、患者会での体験を踏まえ、まずは対象となる方々(12〜16歳の女児とその保護者)に知ってもらわないといけないと感じ、このセミナーを企画しました。
AYA世代とオンコロ
オンコロでは、チャリティライブRemember Girl’s Power!!をはじめ2015年の発足当初からAYA世代のサポートや支援活動を続けてきました。
このAYA世代がんは年間2万人の罹患者数がいて、実は約8割は女性です。理由は、20代から子宮頸がん、30代を超えると乳がんと、女性特有のがんが比較的若年世代で増えてくるからです。
残念ながら乳がんについては科学的根拠に基づく予防法はなく、現状では40歳からの検診が推奨されています。
一方で子宮頸がんについては、20代での検診が推奨され、また予防のためには子宮頸がんの原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)の感染予防するためワクチンの接種が求められます。
しかしながら副反応問題があり、日本では接種率が1%未満の状態が何年も続いています。
■定期の予防接種実施者数
https://www.mhlw.go.jp/topics/bcg/other/5.html
国としては「HPVワクチン接種について積極干渉せず」のスタンスのままですが、クリニックの小児科などで公費により無料で接種することができるなど、少し矛盾した状況です。
こうした現状を踏まえ、啓発・啓蒙が重要で必要であると考えます。
セミナー内容について
本セミナーは、小学4年生~中学3年生を対象に、子宮頸がんとHPVワクチンを知り、考えてもらうことを目的としています。
本来のワクチン接種対象年齢は12~16歳ですが、教育委員会の後援を得ており中央区内の小中学校にセミナーの告知チラシが配布されています。
プログラムについては第一部では宇野雅哉先生(国立がん研究センター中央病院 婦人腫瘍科)より、
- 子宮頸がんについて
- HPVワクチンについて
- 日本で報じられる副反応問題について
の講義をいただきます。
第二部では子宮頸がん体験者の水田悠子氏より、がん告知を受けた時の心境や、家族・友人の反応やサポート、また休職や恋愛、結婚などの直面した問題について講演いただきます。
そして第三部では会場やYouTubeにて視聴される方々の質問を集め回答します。
全体司会をフリーアナウンサーで悪性リンパ腫体験者である笠井信輔さんが務めます。
これがきっかけに多くの方に正しい情報が伝わることを願っています。
ぜひYouTubeにてご覧ください!
https://youtu.be/b58eKyLoUxQ