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ドナー登録してきました

[公開日] 2021.02.15[最終更新日] 2021.02.15

2020年12月、ボランティア団体「神奈川骨髄移植を考える会」の方が神奈川県の献血会場でドナー登録説明を行っていると聞き、オンコロスタッフ大内がドナー登録会場に行ってきました。 ドナー登録会場に行った目的は、「神奈川骨髄移植を考える会」の活動を取材する事、そしてドナー登録をすることでした。 「神奈川骨髄移植を考える会」は、骨髄バンクを応援するボランティア団体で、ドナー登録の説明会や、患者さんの支援活動、普及活動等、様々な活動をしています。 今回は、私のドナー登録体験談と、「神奈川骨髄移植を考える会」の活動について記事にしました。

ドナー登録のきっかけ

私がドナー登録しようと思ったきっかけは、急性リンパ性白血病の患者さんとの出会いでした。 患者さんは、急性リンパ性白血病のため骨髄移植を受けています。 移植後、ドナーさんへ恩返しをしたいという想いから、ドナー登録説明員として献血会場でドナー登録の説明をするボランティア活動を始めたそうです。 現在では、骨髄バンクのドナーコーディネーターとしても活動されていて、やりがいを感じる毎日だとおっしゃっていました。 病気を乗り越えて、ドナーコーディネーターとして活躍されている姿に感動し、私も病気の患者さんの役に立ちたいと思い、ドナー登録することを決意しました。

ドナー登録の流れ

献血会場でのドナー登録は次のような流れで行われました。 1:献血受付 2:質問への回答 3:ドナー登録の説明、登録申込書の記入 4:問診/血圧・体温測定 5:事前検査(ヘモグロビン濃度/血液型) 6:採血 7:献血カード(献血手帳)・ドナーカード受け取り 献血をしたので1時間程度かかりましたが、献血をしない場合は15分くらいでおわるそうです。 ※所要時間は混雑状況よってかわります。

ドナー登録について

ドナー登録説明員の方が、ドナー登録から移植までわかりやすく説明してくれました。 説明して頂いた内容を一部ご紹介します。

提供方法は2パターン

骨髄提供と末梢血幹細胞提供の2種類があります。 骨髄提供の場合は3泊4日の入院、末梢血幹細胞提供の場合は4〜5日の入院となります。 疑問に思ったことを、ドナー登録説明員さんに質問してみました。 Q:提供方法を選ぶことは出来ますか? A:ドナーの希望しない採取方法で進むことは、ありません。 Q:どちらの提供方法が多く行われていますか? A:骨髄提供が多いですが、このところ末梢血幹細胞提供も増える傾向にあります。

家族の同意

私は家族に全く相談していなかったので、ドナー登録説明員の方から「ドナー登録したこと、そして、ドナーとして提供する際には家族の同意も必要となりますので、ご家族にも話しておいてくださいね。」と言われました。

ドナー登録完了

ドナー登録説明員さんの説明を聞いた後は、問診、採血、献血をして、その日は帰宅しました。 後日、自宅に登録確認書が日本赤十字社から届きました。 移植の鍵となるのはHLAという白血球の型です。 私のHLAの型も確認できるかな?と思って登録確認書を確認しましたが、記載されていませんでした。 HLAの型はとても重要な情報で、一般的に公開すると公平な提供が行われなくなる可能性があるため、ドナー登録者本人にも知らされることはないようです。 登録が完了した現在は、いつドナー候補者に選ばれるのかと少しドキドキしています。

ドナー登録はどこで出来るの?

日本骨髄バンクのページから全国の登録受付窓口をご確認頂けます。 HOME > ドナー登録をお考えの方へ > 登録受付窓口 神奈川県内でお探しの方は、「神奈川骨髄移植を考える会」のページからもご確認頂けます。

神奈川骨髄移植を考える会

献血会場では、「神奈川骨髄移植を考える会」のスタッフの皆さんが、ドナー登録説明員として活躍されていました。 「神奈川骨髄移植を考える会」は、骨髄バンクを支えるボランティア団体で、造血幹細胞移植について国などが推進する骨髄バンクなどの普及促進を目的に、市民や患者やその家族らが集まっています。

インタビュー

「神奈川骨髄移植を考える会」会長の村上忠雄さんにお話しを伺いましたので、ご紹介致します。 大内:「神奈川骨髄移植を考える会」の設立の経緯を教えて頂けますか。 村上さんが設立されたのでしょうか。 村上:私ではなく、私たちの先人が公的骨髄バンクの設立を求めて1990年6月の設立しました。 骨髄バンクが出来る前は、移植を必要としている患者さんはドナー探しを個人で行っていました。 家族、親戚、友人・知人にあたりますが、なかなかドナーは見つからず、どうしても骨髄バンクが必要となります。 そこで、公的骨髄バンクの設立を求めて「神奈川骨髄移植を考える会」が設立されました。 「神奈川骨髄移植を考える会」を含めた全国16のボランティア団体が国に働きかけ、1991年の12月には公的な骨髄バンクが設立されました。 「移植を待っている患者さんが、移植を受けるチャンスに恵まれますように」 このような想いから、骨髄バンクの活動がはじまり、我々の会も始まったのです。 大内:ホームページで貴団体の活動内容を拝見しました。 ドナー登録会場での活動以外に、チャリティーコンサート、患者さんの支援活動、ドナー登録説明員の養成等もされているのですね。 村上:はい、そうです。 大内:献血会場でのドナー登録会は毎月どのくらいの頻度でおこなわれているのでしょうか。 村上:月によって違いますが12、13回程度、多い時で20回くらいですね。 現在は新型コロナウイルスの影響で、大学や企業でのドナー登録会が行われていないので、ショッピングモール等の街頭を中心に活動しています。 大内:新型コロナウイルスの影響を受けているのですね。 感染リスクを避けて外出する人も減り、新規ドナー登録数にも影響がありそうですね。 村上:街頭でのドナー登録会はそれほど大きな影響は受けていません。 しかし、大学はオンライン授業になり、企業はテレワークになっているので、大学や企業でのドナー登録会が行われておらず、ドナー登録会の回数が減っています。 全体の新規ドナー登録数減ってはいるものの、登録会1回あたりの登録者数は減少していません。 大内:チャリティーコンサートも行われているのですね。 詳しく教えて頂けますか。 村上:2020年は新型コロナウイルスの影響で開催することができませんでしたが、2019年は2回コンサートを行っています。 4月に鎌倉の円覚寺でチャリティーコンサートを、12月にはドナー登録の普及啓発を目的としたクリスマスコンサートを行っています。 2021年については開催できるかわかりませんが、新型コロナウイルスが落ち着き、コンサートを開催する際は、ぜひ多くのかたにご参加いただきたいです。 大内:患者サロンはどのように行われていますか。 村上:患者サロンは年に2回実施しています。2020年10月はオンラインで行いました。 患者さん中心の会とはなりますが、どなたでもご参加頂けます。 大内:その他、ドナー登録説明員養成研修​を開催されているのですね。 村上:はい、神奈川県、神奈川県赤十字血液センター、ライオンズクラブ、そして我々の会で調整しながら研修会で行っています。 このように4つの団体で協力して研修を行っていることは珍しく、日本で唯一神奈川県だけだと思います。 大内:ドナー登録説明員さんは何名くらいいらっしゃるのですか。 村上:「神奈川骨髄移植を考える会」の会員が100名程いまして、そのうちドナー登録説明員は半数くらいです。 大内:「神奈川骨髄移植を考える会」の会員さんはどのようなことをしているのですか。 村上:ドナー登録会のほかに、コンサートのお手伝い、普及啓発活動の際にはパンフレットを配ったりといったことをしています。 会員は神奈川県民に限定していませんので、どなたでも会員になることができます。よろしれけばご参加ください。

神奈川骨髄移植を考える会

「神奈川骨髄移植を考える会」の活動に興味のある方は、ぜひ「神奈川骨髄移植を考える会」のホームページをご覧ください。 https://www.bmtkanagawa.com/ 動画でも「神奈川骨髄移植を考える会」の活動を紹介しています。 動画はこちら

さいごに

「移植を待っている患者さんが、移植を受けるチャンスに恵まれますように」 このような想いで活動されている「神奈川骨髄移植を考える会」をオンコロは応援しています。
オンコロブログ

明香大内

北里大学医療衛生学部卒業後、治験コーディネーター(CRC)として12年間勤務。内科、整形外科、婦人科、皮膚科領域の治験に携わる。2018年1月からオンコロのメンバーに加わり、現在は問い合わせ窓口を担当。

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