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メラノーマ(悪性黒色腫)の治療

[公開日] 2023.07.03[最終更新日] 2023.07.03

メラノーマ(悪性黒色腫)の治療の決め方

メラノーマ(悪性黒色腫)の治療の基本は手術です。他の臓器に転移がないI〜III期までの患者さんでは、手術が第一選択であり、更に転移や再発を防ぐために手術後に術後療法を実施します。 また、他の臓器に転移があるIV期であっても、がんの転移巣を手術で取り除くことが可能と判断された場合には、手術と薬物療法を組み合わせた治療が選択されることもあります。 がんの進行度合いや患者さんの全身状態により手術が困難と判断された場合には、薬物療法が中心となります。

メラノーマ(悪性黒色腫)の手術

メラノーマ(悪性黒色腫)では、可能な限り手術によって病変を取り除くことが優先されます。がんの周辺に目には見えない小さながんが転移することも多いため、一般的にはがんの境界から1-2cm外側までが切除範囲になります。 また、がんが最初に転移しやすいリンパ節(センチネルリンパ節)に転移が見られた場合、そのほかのリンパ節まで転移が及んでいる可能性が高いため、その領域を含むリンパ節を後半に切除するリンパ節郭清術が選択肢の一つとなります。 リンパ節郭清を実施した場合には、手足にむくみやしびれが生じることもあるため、リハビリやマッサージなどにより対処します。 更に、センチネルリンパ節転移が見つかった患者さんに対しては、リンパ節郭清実施の有無に関わらず、転移や再発を予防する目的で手術後に術後療法の実施が検討されます。 使われる薬剤としては、殺細胞性抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬、インターフェロンなどがあります。(詳細は薬物療法の項をご参照ください)

メラノーマ(悪性黒色腫)の薬物療法

メラノーマ(悪性黒色腫)では、再発や転移を防ぐための術後療法、および手術が難しい進行・再発したがんに対する全身療法の二種類の目的で薬物療法を実施します。 一次治療としては、免疫チェックポイント阻害薬、あるいはBRAF遺伝子に異常がある場合には分子標的薬も選択肢となります。二次治療以降は、一次治療で選択されなかった免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬、また殺細胞性抗がん薬の使用が検討されます。

分子標的薬

メラノーマ(悪性黒色腫)における分子標的薬は、BRAF遺伝子に異常がある患者さんが対象で、術後療法と全身療法のいずれにも使われます。 BRAF遺伝子に異常があると、細胞増殖シグナルが常に活性化状態となり、がん細胞の増殖が促進されます。 そのため、BRAFの働きを抑える分子標的薬であるBRAF阻害薬が使われます。 また、BRAFによるシグナルの下流にはMEKが存在するため、MEK阻害薬も併せて使われることがあります。 更に二次治療以降では、NTRK融合遺伝子変異が見つかった場合、NTRK阻害薬を使うこともあります。 メラノーマ(悪性黒色腫)治療に用いられる分子標的薬 BRAF阻害薬 タフィンラー(一般名:ダブラフェニブ) ビラフトビ(一般名:エンコラフェニブ) ゼルボラフ(一般名:ベムラフェニブ) MEK阻害薬 メキニスト(一般名:トラメチニブ) メクトビ(一般名:ビニメチニブ) NTRK阻害薬 ロズリートレク(一般名:エヌトレクチニブ) ヴァイトラックビ(一般名:ラロトレクチニブ)

免疫チェックポイント阻害薬

がん細胞は免疫細胞による攻撃から逃れるために、免疫細胞の働きにブレーキをかける仕組みを持っています。 このブレーキを解除して、患者さん自身の免疫細胞の働きを活用するための薬が、免疫チェックポイント阻害薬です。 術後補助療法としては、抗PD-1抗体単剤を、進行期の全身療法としては、抗PD-1抗体と抗CTLA-4抗体の二種類の薬剤を組み合わせて使います。 メラノーマ(悪性黒色腫)治療に用いられる免疫チェックポイント阻害薬 抗PD-1抗体薬 オプジーボ(一般名:ニボルマブ) キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ) 抗CTLA-4抗体薬 ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)

インターフェロン

インターフェロンは、ウイルスやがん細胞などの異物に対して細胞が分泌するサイトカインと呼ばれる物質のひとつで、免疫に働きかけることでがんの増殖を抑制することができます。 メラノーマ(悪性黒色腫)においては、術後補助療法として、インターフェロンを切除部位付近に注射、または皮下注射することがあります。

殺細胞性抗がん剤

殺細胞性抗がん剤は、細胞におけるDNAの複製や合成を阻害することで、細胞の増殖を抑制する働きを持ちます。 メラノーマ(悪性黒色腫)では、進行・再発がんにおいて、分子標的薬や免疫チェックポイント阻害薬を使った後の治療選択肢として使われることがあります。

メラノーマ(悪性黒色腫)の放射線療法

メラノーマは、一般的し使用される放射線療法に対しては感受性が低いがんです。 そのため放射線療法は、手術ができない場合や薬物療法の効果が十分でない場合に使われます。 一部の医療機関でのみ実施されている陽子線や重粒子線などの特別な放射線を用いた放射線療法などが効果を示すこともありますが、現状は保険適用外です。 また、脳転移に対しては、定位放射線治療(ガンマナイフやサイバーナイフなど)の効果が高いと言われています。
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