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オプジーボ+カボメティクス併用療法、根治切除不能または転移性腎細胞がんに対する承認取得

8月25日、小野薬品工業株式会社と武田薬品工業株式会社は、抗ヒトPD-1モノクローナル抗体オプジーボ(一般名:ニボルマブ、以下オプジーボ)とキナーゼ阻害剤のカボメティクス(一般名:カボザンチニブリンゴ酸塩、以下カボメティクス)について、根治切除不能または転移性腎細胞がんに対する併用療法に係る承認を取得したと発表した。

腎がんは、腎臓に発生する悪性腫瘍の総称であり、日本における新規罹患者数は年間約2.5万人であり、死亡者数は、年間約8550人と推定されている。腎がんの約9割が腎細胞がんである。

今回の承認は、第3相CheckMate-9ER試験の結果に基づくもの。CheckMate-9ER試験は、2週間を1サイクルとしてオプジーボ240mg+1日1回カボメティクス40mgを投与する群と6週間を1サイクルとしてスニチニブ50mgを4週間経口投与する群に1:1で割り付け主要評価項目として無増悪生存期間PFS)、副次評価項目として全生存期間OS)と客観的奏効率ORR)を検証した試験である。最終解析の結果、PFS、OS、ORRすべてにおいて有意かつ臨床的に意義のある改善を示したという。また、オプジーボとカボメティクス併用療法の安全性プロファイルはこれまでに報告された各々の情報と一貫していた。

オプジーボとは
オプジーボは、programmed cell death-1(PD-1)とPD-1リガンドの経路を阻害することで身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1 免疫チェックポイント阻害薬。2014年に悪性黒色腫で日本国内における承認を取得して以降、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっている。

カボメティクスとは
キナーゼ阻害薬であるカボメティクスは日本国内において、2020年に根治切除不能または転移性の腎細胞がん、がん化学療法後に増悪した切除不能な肝細胞がんを適応症として承認を取得している。

参照元:
小野薬品工業株式会社 プレスリリース
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース

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