概要

一般名 イマチニブメシル酸塩
商品名 グリベック
治験薬コード
一般名英語表記 Imatinib Mesilate
商品名英語表記 Glivec
種類 チロシンキナーゼ阻害剤
投与経路 内服
適応がん種 慢性骨髄性白血病、KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍。フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病、FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群・慢性好酸球性白血病

特徴

グリベックは、細胞増殖に必要なシグナルの活性化を担うチロシンキナーゼという酵素の阻害剤です。
もともとは白血病に特徴的な染色体から作られる異常なcr-Ablチロシンキナーゼの活性化を抑制する薬として開発されました。
その後、変異したKIT遺伝子から作られる異常なKITチロシンキナーゼなどに対しても効果を示すことが見いだされ、適応がん種が追加された背景があります。

効能・効果

・慢性骨髄性白血病
・KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍
・フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病
・FIP1L1-PDGFRα陽性の下記疾患
 好酸球増多症候群、慢性好酸球性白血病

用法及び用量

〈慢性骨髄性白血病〉
慢性期:通常、成人にはイマチニブとして1日1回400mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1日1回600mgまで増量できる。
移行期又は急性期:通常、成人にはイマチニブとして1日1回600mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜増減するが、1日800mg(400mgを1日2回)まで増量できる。

〈KIT(CD117)陽性消化管間質腫瘍〉
通常、成人にはイマチニブとして1日1回400mgを食後に経口投与する。なお、年齢・症状により適宜減量する。

〈フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病〉
通常、成人にはイマチニブとして1日1回600mgを食後に経口投与する。なお、血液所見、年齢・症状により適宜減量する。

〈FIP1L1-PDGFRα陽性の好酸球増多症候群又は慢性好酸球性白血病〉
通常、成人にはイマチニブとして1日1回100mgを食後に経口投与する。なお、患者の状態により、適宜増減するが、1日1回400mgまで増量できる。

重大な副作用

骨髄抑制、出血(脳出血、硬膜下出血)、消化管出血、胃前庭部毛細血管拡張症、消化管穿孔、腫瘍出血、肝機能障害黄疸、肝不全、体液貯留、感染症、腎鍾愛、間質性肺炎肺線維症、皮膚障害、ショック、アナフィラキシー、心膜炎、脳浮腫、頭蓋内圧上昇、麻痺性イレウス、血栓症、塞栓症、横紋筋融解症、腫瘍崩壊症候群、肺高血圧症、血栓症微小血管症、天疱瘡

参考リンク

https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/4291011

×