黄疸とはビリルビンという色素が何らかの原因で血液中に増加し、その結果、全身の皮膚や粘膜に過剰に沈着した状態のことです。黄疸は、通常は肝炎や肝硬変などの肝臓の病気がある場合や胆汁の排泄経路である胆管系に異常がある場合に出現します。黄疸があるかどうかの判断は、通常、眼球粘膜(眼球の白い部分)をみて行います。黄疸はその原因により、①溶血によるもの(溶血性黄疸)、②肝細胞の障害によるもの(肝細胞性黄疸)、③胆汁の流れが障害されるもの(閉塞性黄疸)、④体質性のもの(体質性黄疸)の4つに分けられます。黄疸を認める場合は、血液を採取して血液像や肝機能検査などを調べるとともに超音波やX線を用いた画像検査を行い、黄疸の原因を早急に調べて、内科的な治療を行うか外科的な手術が必要かどうか判断します。なお、生まれたばかりの赤ちゃんは、皮膚や目などが黄色くなることがありますが、これは「新生児黄疸」と呼ばれるもので、通常生後1~2週間で改善します。

作成:株式会社インテリム

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