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自家末梢血幹細胞動員の新薬モゾビル(プレリキサホル)について
多発性骨髄腫、非ホジキンリンパ腫をはじめ、血液のがんの治療には大量化学療法が実施されます。大量化学療法は有効性が高い反面、その副作用として骨髄抑制を発症しますので、治療後には造血機能および免疫機能の回復が必要となります。
そのため、大量化学療法前に血液を作るもとである造血幹細胞を患者自身から採取し、治療後に戻す自家移植がされます。造血幹細胞を採取する方法としては骨髄採取、臍帯血採取、末梢血幹細胞採取の3つの方法があります。
この3つの方法のうち患者さん自身の造血幹細胞を使用する自家移植では末梢血幹細胞採取が簡便で、腫瘍細胞の混入が少ないとの理由から一般的に行われますが、骨髄採取などと比べて造血幹細胞が少ないのが懸念されています。この懸念が
モゾビル(プレリキサホル)
により払拭されます。なぜなら、プレリキサホルはケモカイン受容体CXCR4に選択的かつ可逆的に結合することで骨髄から末梢血へ造血幹細胞を動員させるからです。
モゾビル(プレリキサホル)の薬剤概要
製品名
モゾビル®皮下注24mg
一般名
プレリキサホル(Plerixafor)
用法用量
造血幹細胞採取の約 11 時間前にプレリキサホル0.24mg/kgを皮下投与。最大連続投与は 4 日間
効能効果
自家末梢血幹細胞動員(多発性骨髄腫)
主な副作用
下痢、吐き気、疲労、注射部位反応、頭痛、関節痛、めまい、嘔吐
薬価
24mg 1.2ml 1瓶 581,972円
製造承認日
2016年1月27日:厚生労働省に製造販売承認申請
モゾビル(プレリキサホル)の作用機序
ケモカイン受容体CXCR4に選択的かつ可逆的に結合することで骨髄から末梢血へ造血幹細胞を遊離させる
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その他医療関係者のコメント
モゾビル(プレリキサホル)の治験情報
治験の概要
日本人多発性骨髄腫患者の自家末梢血幹細胞動員としてプレリキサホルとG-CSFを併用した治験
治験の期限
終了
治験の概要
日本人非ホジキンリンパ腫患者の自家末梢血幹細胞動員としてプレリキサホルとG-CSFを併用した治験
治験の期限
終了
参考資料
1)サノフィ株式会社プレスリリース
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