唾液腺がんとは(疾患情報)


  • [公開日]2023.01.01
  • [最終更新日]2023.06.06

唾液腺とは

唾液腺は唾液(つば)がつくられる場所で、大唾液腺と小唾液腺に分かれています。

大唾液腺は耳下腺、顎下腺、舌下腺からなり、ここで作られた唾液は管を通じて口腔内に分泌されます。 一方、小唾液腺は口腔粘膜やのどの粘膜の一部に存在しており、直接口腔内に唾液を分泌しています。

唾液腺がんは、唾液腺から発生するがんのことで、大部分は大唾液腺の耳下腺と顎下腺に発生します。

耳下腺は、大部分が耳の前から下の皮膚直下にあり(浅葉)、一部だけ下あごの骨の浦場輪の深いところに入り込んでいます(深葉)。浅葉と深葉の間には顔面神経があり、手術のときに注意が必要です。

顎下腺は、顎の下側、衷心より後ろよりの部分に位置しています。手術のときに注意が必要なものとして、近くに唇や舌を動かす神経や、味を感じるための神経があります。

他の頭頸部がんの多くが単一の組織型であるのに対し、唾液腺がんには20種類以上もの多彩な組織型に分かれているのが特徴です。

唾液腺がんの罹患率

 

唾液腺がんは、頭頸部がんの3~5%程度と言われています。

唾液腺がんの原因・症状

唾液腺がんが発生する原因ははっきりとは分かっていません。

耳下腺がんにおいては、耳の下や前の部分が腫れてきます。ごく初期では痛みを伴わないことが多いです。更にがんが神経にまで到達すると、顔面神経の麻痺が起きてきます。

顎下腺がんでは、まず顎の下が腫れてきます。特に痛みを伴う場合には、がんの可能性が疑われます。

唾液腺がんの予後

唾液腺がんは、組織型や悪性度によって、再発転移のしやすさが異なるため、個々のがんに合わせて、定期的な検査の種類や実施間隔を検討していくことが大切です。

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