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切除可能な胃/食道胃接合部がんに対する周術期治療としてのイミフィンジ+FLOT療法、日本人サブ解析でも良好な結果を示す JSMO2026
[公開日] 2026.04.07[最終更新日] 2026.04.07
3月26日~28日、第23回日本臨床腫瘍学会学術集会(JSMO 2026)がパシフィコ横浜で開催された。 「Presidential Session 2」において、「Durvalumab plus FLOT in resectable gastric/gastroesophageal junction cancer in Japan subgroup analysis of MATTERHORN」と題して室圭先生(愛知県がんセンター)が発表した。
MATTERHORN試験は、切除可能な胃/食道胃接合部がんを対象に、周術期治療としてのイミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)+FLOT療法(試験群)とFLOT療法単独(対照群)を比較した国際共同第3相試験である。すでに全体集団において、無イベント生存(EFS)、病理学的完全奏効(pCR)、および全生存期間(OS)を有意に改善することが示されており、今回は日本人サブ解析の結果が報告された。
全体集団948例中86例(試験群40例、対照群46例)が日本人であった。全体集団との違いが認められた患者背景として、大部分がECOG PS 0であり(試験群:97.5%、対照群:100%)、半数以上がT4症例(試験群:55.0%、対照群:56.5%)、また胃がんの割合が高かった(試験群:75.0%、対照群:91.3%)。そのほかの背景因子は、全体集団と同等であった。また、イミフィンジ追加の有無に関わらずほぼ全例で術前FLOT治療が行われ(試験群:100%、対照群:95.7%)、さらに全体集団よりも高い割合で術後FLOT治療を完遂した(試験群:77.5%、対照群:78.3%)。
EFSおよびOSは、いずれの群でも中央値には達していないが、ハザード比はEFSで0.32(95%信頼区間:0.13-0.72)、OSで0.25(95%信頼区間:0.08-0.63)であった。またpCRに関しても、試験群で良好な傾向が認められた(pCR率:試験群で17.5%に対して対照群で6.5%)。日本人における高い有効性について室先生は、手術の高いスキルや術後療法への高い移行率、そして毒性の管理など、様々な因子が影響して、今回の良好な結果につながったのではないかと話した。
日本人集団におけるグレード3-4の有害事象発現率は、試験群で85.0%に対して対照群で84.8%、治験薬の中止率は、試験群で22.5%に対して対照群で30.4%であった。グレード3-4の主な有害事象は、好中球数減少、白血球数減少、下痢などであり、血液毒性に対して約9割の患者にG-CSFが使われた。術後90日以内の死亡症例は、日本においては認められなかった。また、イミフィンジ追加は、手術や術後療法の実施時期に影響しなかった。室先生は、特に日本人における血液毒性には注意が必要としつつも、管理可能であることを強調した。
以上の結果から、切除可能な胃/食道胃接合部がんの日本人患者に対する周術期治療としてのイミフィンジ+FLOT療法の有効性及び安全性が示された。今回の結果を受けて室先生は、「今まで世界でばらつきが大きかった周術期治療において、イミフィンジ+FLOT療法は世界共通の標準治療となり得る画期的な結果を示した」と語った。今後、日本でも実臨床への導入に向けた議論が進んでいくことが期待される。
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