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【論文】切除不能肝細胞がんに対する初回治療としてのオプジーボ+ヤーボイ、全生存率を改善(CheckMate 9DW試験) THE LANCETより

[公開日] 2025.05.28[最終更新日] 2025.05.26

2025年5月8日、医学誌『The Lancet』にて、切除不能肝細胞がんに対する初回治療としてのオプジーボ(一般名:ニボルマブ)+ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の有効性・安全性を比較検証した、非盲検ランダム化第3相CheckMate 9DW試験(NCT04039607)の中間解析の結果が報告された。

試験デザイン

対象

全身治療歴のない切除不能の進行肝細胞がん

治療法(レジメン)

試験群:オプジーボ+ヤーボイ併用療法(n=335) 対照群:レンビマ(一般名:レンバチニブ)またはネクサバール(一般名:ソラフェニブ)(n=333)

評価項目

主要評価項目:全生存期間(OS) 副次評価項目:客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)など

結果

有効性

ランダム化後の最初の6カ月間において、試験群であるオプジーボ+ヤーボイ投与症例の死亡数が多かったことから、主要評価項目であるOSのカプランマイヤー曲線は、早期には試験群が対照群を下回る傾向があった。ただし、その後は持続的に試験群が対照群を上回る結果となった。 追跡期間中央値35.2ヶ月時点において、OSの中央値は試験群で23.7ヶ月(95%信頼区間:18.8–29.4)に対して対照群で20.6ヶ月(95%信頼区間:17.5–22.5)であり、試験群で統計的有意な改善が認められた(ハザード比:0.79、95%信頼区間:0.65–0.96、p=0.018)。 両群における全生存率は、24か月時点でそれぞれ49%(95%信頼区間:44–55)と39%(95%信頼区間:34–45)、36か月時点で38%(95%信頼区間:32–43)と24%(95%信頼区間:19–30)であった。

安全性

グレード3-4の治療関連有害事象の発現率は、試験群で137人(41%)に対して対照群で138人(42%)であった。 治療関連死は、試験群で12人(うち9人は進行性の基礎肝疾患を有していた)に対して対照群で3人であった。

結論

今回の報告は、切除不能肝細胞がんに対するオプジーボ+ヤーボイが、初回治療としての新たな選択肢となることを支持するデータである。 なお同レジメンは、現在(2025年5月8日時点)日本において承認申請中である。 参照元: Nivolumab plus ipilimumab versus lenvatinib or sorafenib as first-line treatment for unresectable hepatocellular carcinoma (CheckMate 9DW): an open-label, randomised, phase 3 trial(Lancet. 2025 Doi:10.1016/S0140-6736(25)00403-9.)
ニュース 肝臓がん イピリムマブオプジーボニボルマブヤーボイ

浅野理沙

東京大学薬学部→東京大学大学院薬学系研究科(修士)→京都大学大学院医学研究科(博士)→ポスドクを経て、製薬企業のメディカルに転職。2022年7月からオンコロに参加。医科学博士。オンコロジーをメインに、取材・コンテンツ作成を担当。

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