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子宮頸がんに対する術後の低分割強度変調放射線療法+化学療法、安全性が示される

この記事の3つのポイント
・根治的子宮全摘術を受けた子宮頸がんを対象とした第2相The POHIM-CCRT試験
・低分割強度変調放射線療法+化学療法安全性を検証
・低分割強度変調放射線療法と化学療法の併用は、安全で忍容性の高い治療であることを示す

2024年04月25日、医学誌『JAMA Oncology』にて、子宮頸がんに対する術後の低分割強度変調放射線療法(IMRT)+化学療法の安全性を検証した第2相のThe POHIM-CCRT試験(NCT03239613)の結果がSungkyunkwan University School of MedicineのWon Kyung Cho氏らにより公表された。

The POHIM-CCRT試験は、根治的子宮全摘術を受けた子宮頸がんに対して、術後同時化学放射線療法としての低分割IMRT(40Gy×16回)+化学療法を投与し、主要評価項目として放射線治療中あるいは治療後3ヶ月以内に発症したグレード3以上の急性消化器系、泌尿生殖器系、血液系の有害事象を検証した第2相試験である。

本試験に登録された84人の患者背景は、年齢中央値が48歳(42-58歳)、平均腫瘍サイズが3.7cm(2.7-4.5cm)、転移部位がリンパ節39.7%、切除断端陽性5.1%、傍大動脈浸潤54.4%であった。

主要評価項目であるグレード3以上の急性有害事象(AE)発症率は2.5%(90%信頼区間:0%-4.8%,N=2人)を示した。また、追跡期間中央値43.0ヵ月時点において、その他の評価項目である3年無病生存率(DFS)は79.3%、全生存率(OS)は98.0%を示した。

以上のThe POHIM-CCRT試験の結果よりWon Kyung Cho氏らは「根治的子宮全摘術を受けた子宮頸がんに対する術後同時化学放射線療法としての低分割IMRT+化学療法は、安全で忍容性が高いことが示された」と結論を述べている。

参照元:
Postoperative Hypofractionated Intensity-Modulated Radiotherapy With Concurrent Chemotherapy in Cervical Cancer(JAMA Oncol 2024. doi:10.1001/jamaoncol.2024.0565)

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