サークリサ 再発または難治性の多発性骨髄腫の適応で発売ーサノフィー


  • [公開日]2020.09.08
  • [最終更新日]2020.09.02

8月31日、サノフィ株式会社は、再発または難治性多発性骨髄腫の効能・効果でサークリサ(一般名:イサツキシマブ、以下サークリサ)点滴静注100mg/500mgを発売したと発表した。

サークリサは、CD38受容体の特異的エピトープを標的とした、新たなモノクローナル抗体製剤。同剤をポマリドミド+デキサメタゾンとの併用療法に追加し、検証した国際共同第3相「ICARIA-MM試験」では、サークリサ併用群において主要評価項目である無増悪生存期間の統計学的有意な延長が認められた。この結果に基づき、同剤は日本国内において、2020年6月に製造販売承認を取得していた。なお、米国と欧州では、それぞれ3月と5月に既に承認を取得している。

ICARIA試験に参加した日本赤十字社医療センター骨髄腫アミロイドーシスセンター長の鈴木憲史氏は「多発性骨髄腫は多くの患者さんで再発が認められるため、サークリサは新たな治療選択肢として多くの患者さんに希望を届けることができます」と述べている。

多発性骨髄腫とは
世界の患者数は13万8000名以上にのぼる、世界で2番目(日本では3番目)に多い造血器悪性腫瘍である。治療薬は複数あるが、治癒につながる治療法がなく多くの患者に再発が認められる患者の負担が大きい悪性疾患である。

ICARIA-MM試験とは
再発または難治性の多発性骨髄腫患者を対象にサークリサ+ポマリドミド・デキサメタゾン併用療法の有効性安全性を評価した第3相無作為化非盲検多施設共同臨床試験。ポマリドミド・デキサメタゾン併用療法にサークリサを追加すると無増悪生存期間が5ヶ月延長し、奏効率が統計学的有意に改善した。(参照元:サノフィ株式会社 2019年6月10日プレスリリース

参照元:
サノフィ株式会社 プレスリリース

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