6月29日、サノフィ株式会社(以下サノフィ)は、再発または難治性の多発性骨髄腫の効能または効果でサークリサ点滴静注100mg/500mg(一般名:イサツキシマブ、以下サークリサ)が製造販売承認を取得したと発表した。
サークリサは、多発性骨髄腫細胞に多く発現しているCD38の受容体が持つ、特異的結合部を標的とする新たなモノクローナル抗体製剤である。今回の承認はサークリサをポマリドミド・デキサメタゾン併用療法に追加した第3相ICARIA-MM試験の結果に基づく。
サノフィは「再発または難治性の多発性骨髄腫の新たな治療選択が加わり、7つの製品と13の適応症を通じて、これからもひとりでも多くの患者さんを笑顔に変えるために、引き続き努力してまいります」と述べている。
多発性骨髄腫とは
世界の患者数は13万8000名以上にのぼる、世界で2番目(日本では3番目)に多い造血器悪性腫瘍である。治療薬は複数あるが、治癒につながる治療法がなく多くの患者に再発が認められる患者の負担が大きい悪性疾患である。
ICARIA-MM試験とは
再発または難治性の多発性骨髄腫患者を対象にサークリサ+ポマリドミド・デキサメタゾン併用療法の有効性と安全性を評価した第3相無作為化非盲検多施設共同臨床試験。ポマリドミド・デキサメタゾン併用療法にサークリサを追加すると無増悪生存期間が5ヶ月延長し、奏効率が統計学的有意に改善した。(参照元:サノフィ株式会社 2019年6月10日プレスリリース)
サノフィ株式会社 プレスリリース