CD20陽性濾胞性リンパ腫適応にて「ガザイバ」、BRCA陽性乳がん適応にて「リムパーザ」などが第二部会を通過


  • [公開日]2018.05.24
  • [最終更新日]2018.05.27

5月23日、厚生労働省 薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が開催され、がん関連では以下の適応追加が了承された。なお、これらの薬剤の承認は早ければ6月、遅くとも7月となる予定。

CD20陽性の濾胞性リンパ腫適応にて新規抗CD20抗体ガザイバ

抗CD20モノクローナル抗体であるオビヌツズマブ(商品名ガザイバ)は「CD20陽性の濾胞性リンパ腫」として新規承認される予定。CD20は、幹細胞や形質細胞以外のB細胞上に発現し、類薬としてはリツキシマブ(商品名リツキサン)が存在する。なお、既存の低悪性度非ホジキンリンパ腫治療薬であるベンダムスチン(商品名トレアキシン)との併用で用いることとなり、トレアキシンの用法・用量変される。

がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がんにて、PARP阻害薬リムパーザ

卵巣がんにて適応のあるPARP阻害薬オラパリブリムパーザ)は、「がん化学療法歴のあるBRCA遺伝子変異陽性かつHER2陰性の手術不能または再発乳がん」にて適応追加される予定。BRCA遺伝子検査にて陽性か否かを判定した上で使用する薬剤は同剤が初であり、BRCA検査の保険償還の行方が気になるところ。

関連記事:BRCA陽性乳がんに対するリムパーザ使用のためBRCA検査システムが保険適応として了承 中央社会保険医療協議会(2018.05.27)

イムブルビカは慢性リンパ性白血病にて一次治療にて使用可能に

ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤であるイブルチニブ(イムブルビカ)は「再発又は難治性の慢性リンパ性白血病」のみ使用可能であったが、一次治療から使用可能となる予定。

悪性黒色腫の術後補助化学療法からタフィンラーとメキニスト併用可能に

進行悪性黒色腫の適応があるのBRAF阻害薬タフィンラー(ダブラフェニブ)およびMEK阻害薬のメキニストトラメチニブ)は、今回、術後補助化学療法として使用が可能になる予定。

(文:可知 健太)

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