■この記事のポイント
・進行固形がんに対するオプジーボの第1/2相試験の胃がんの方のデータ
・オプジーボは進行胃がんまたは胃食道接合部に対して安全且つ有効な可能性
・米国腫瘍学会消化管がんシンポジウムでの発表。現在、胃がんに対する臨床試験が実施中


1月21日から23日まで米国サンフランシスコで開催された米国臨床腫瘍学会消化管がんシンポジウム(ASCO GI2016)で、米 Sidney Kimmel Comprehensive Cancer CenterのDung T.Le 氏によって、「進行固形がん(トリプルネガティブ乳がん、胃がん、すい臓がん、小細胞肺がん、卵巣がん、膀胱がん)に対して、免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ニボルマブ(オプジーボ)単剤、又は同CTLA-4抗体イピリブマブ(ヤーボイ)との併用療法の安全性と有効性を確認する第1/2相試験(CheckMate 032試験)」のうち、「進行胃がんまたは胃食道接合部がんに対するオプジーボ単剤使用時の安全性と効果」の結果が発表されました。

CheckMate032試験は、上述の進行固形がん患者1100人に「オプジーボ単剤」、「オプジーボ+ヤーボイ」を使用する試験となります。今回、発表されたのは、そのデータのうち進行胃がん及び胃食道接合部がんにオプジーボ単剤を使用した59名のデータです。なお、日本は参加していません。

進行胃がんに対して、オプジーボが安全且つ効果がある可能性

ポイントは以下の通りです

図1

【安全性】
◆副作用発現率は69%。 多く見られた副作用は以下の通り。
・倦怠感(全グレードで32%)
・掻痒-かゆみ(全グレードで17%)
・食欲減少(全グレードで15%)
・下痢(全グレードで15%)

◆グレード3/4(中等度から重度)の副作用は17%。グレード3/4かつ重篤な副作用は5%(以下)。
・ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)上昇 :1人(2%)
・AST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ)上昇 :1人(2%)
・肺臓炎 :1人(2%)
・嘔吐:1人(2%)

【有効性】
◆奏効率(腫瘍が一定以上縮小した方の割合)は14%(8/56)。うち1人は完全奏効(腫瘍が消失)
◆疾患制御率(腫瘍が縮小した方+縮小せずとも腫瘍の進行が止まった方の割合)は32%
◆ 奏効までの時間の中央値は1.6カ月(1.2-4.0)で、奏効期間中央値は7.1カ月
◆ 全生存期間の中央値は5.0カ月、6カ月全生存率は49%、12カ月全生存率は36%
◆ 無増悪生存期間(がんの進行を抑えた期間)の中央値は1.4カ月、12カ月無増悪生存期間率は7%
◆ PD-L1の発現が高い患者で奏効率はより高い結果
● PD-L1の発現が1%未満と1%以上で分けた場合
→1%未満の患者25人のうち奏効したのは3人(12%)、1%超の患者15人のうち奏効したのは4人(27%)
● PD-L1の発現が5%未満と5%以上で分けた場合
→5%未満の患者15人のうち奏効したのは5人(15%)5%超の患者6人のうち奏効したのは2人(33%)

【補足:参加された方のステータス】
・年齢中央値は60歳(29-80)、65歳以上が29%(17人)、白色人種が95%(56人)、黒色人種が5%(3人)
・前治療歴数2から3が71%(42人)、3超が12%(7人)で、多くは2治療以上の治療を受けた患者
・解剖学上の部位は、食道癌が15%(9人)、胃食道接合部癌が53%(31人)、胃癌が31%(18人)
・オプジーボ投与回数中央値は5回。半数以上(58%)の患者が少なくとも4回の投与を受けていた
・オプジーボを減量などせずに投与されたのは78%(46人)。多くの患者が予定通りの投薬を受けていた
・2015年10月の時点で、4人で投薬が継続され、観察期間中央値は4.6カ月だった

Safety and activity of nivolumab monotherapy in advanced and metastatic (A/M) gastric or gastroesophageal junction cancer (GC/GEC): Results from the CheckMate-032 study.(ASCO-GI2016, abstract06)

A Phase 1/2, Open-label Study of Nivolumab Monotherapy or Nivolumab Combined With Ipilimumab in Subjects With Advanced or Metastatic Solid Tumors(NCT01928394)

オプジーボの胃がん試験情報はコチラ

記事:前原 克章(構成・修正:可知 健太)


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