2015年8月20日、米ファイザーは欧州医薬品庁(EMA)にCDK4/6阻害薬パルボシクリブの承認申請が受理されたと発表しました。予定適応はホルモン受容体陽性/HER2陰性(HR+/HER2-)の進行乳がんの治療薬(内分泌療法との併用)となります。日本での申請時期は不明とのことです。

本申請は、進行乳がんを対象とした第2相臨床試験(PALOMA-1)と第3相臨床試験(PALOMA-3)の最終解析結果に基づくものです。いずれの試験においても、パルボシクリブとホルモン療法の併用により、ホルモン療法単剤と比較して、がんの進行を抑える期間の改善が認められました。

うち、日本も参加している第3相臨床試験(PALOMA-3)では、ホルモン治療中また治療後にがんの進行を認めたHR+/HER2-進行乳がん患者を対象とし、パルボシクリブとホルモン治療薬フルベストラントの併用療法と、プラセボとフルベストラントの併用療法を比較検討しています。本試験結果はアメリカ臨床腫瘍学会(ASCO)の第51回年次大会において注目すべき演題として発表されるとともに、「New England Journal of Medicine」の2015年6月号に掲載されました。サムネイル画像はNEJに掲載されたデータを掲載しています。

詳しくは以下をご覧ください。
乳がん 細胞分裂を制御する薬剤パルボシクリブが有効 がん進行抑制期間2倍に ASCO2015(オンコロニュース20140614)

【パルボシクリブについて】
パルボシクリブは細胞周期の調節に主要な役割を果たしているサイクリン依存性キナーゼ(CDK)4/6を阻害することによって、細胞増殖を抑制することが期待されています。米国の食品医薬品局(FDA)により、2015年2月にER+HER2-閉経後進行乳がんに対する初回内分泌療法(レトロゾールとの併用)として承認されています。

ファイザーのプレスリリースはコチラ(日本語)

手術後に使用する薬剤療法としたの第3相試験も開始

8月26日、米ファイザーは、ER+/Her-乳がんの術後補助療法(手術後に使用する薬剤療法)として、パルボシクリブの大規模第3試験を開始すると発表しています。この試験には日本も参加するとのことです。
【ステータス】
■国際的多施設共同 無作為化 非盲検 比較試験
対象:ステージ2/3のHR陽性HER2陰性乳がんで閉経前および閉経後女性
治療群:palbociclib+内分泌療法群または内分泌療法単独群に割付けられる。
登録者数:約4600人

米ファイザープレスリリースはこちら(英語)

【その他の試験】
術前化学療法と手術を受けた後に、再発リスクの増大が示唆されるHR+/HER2-の初期乳がん患者さんを対象としたパルボシクリブの第3相臨床試験(cliical trials.gov;英語)

記事:可知 健太


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