胸水


  • [公開日]2017.10.12
  • [最終更新日]2017.10.12

胸水とは、肺の外側を覆っている2枚の胸膜である、壁側胸膜と臓側胸膜の間に貯まった液体です。正常でも少量程存在し、胸膜がこすれないように潤滑液としての役割を果たしています。胸水は常に一定の量を保っていますが、何らかの原因でバランスが崩れると胸水が貯まってきます。胸水が貯まると胸の違和感や咳、そして、量が増えると息苦しさを感じるようになります。胸水の原因としては、感染、肺がんや悪性中皮腫といった腫瘍、関節リウマチなどの膠原病などによる胸膜炎によるもの(滲出性胸水)、心不全、肝硬変、ネフローゼ症候群、腎不全などでみられるもの(漏出性胸水)などがあります。胸水の治療は、胸水貯留の原因が肺以外の場合には、原因となる病気の治療を行います。肺がんや胸膜中皮腫の場合には、抗がん剤による治療を行いますが、貯まった胸水が大量の場合は、ドレーンという管を胸壁から挿入して胸水を持続的に抜きます。また、難治性で繰り返し胸水がたまる場合、ドレーンから2枚の胸膜を癒着させる薬剤を注入する胸膜癒着術を行うこともあります。

作成:株式会社インテリム
logo

×

会員登録 ログイン