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血清ペプシノーゲン値

[公開日] 2018.03.09[最終更新日] 2018.03.09

ペプシノーゲン値、または、ペプシノゲン値 ペプシノゲンは胃の粘膜から分泌される消化酵素のペプシンを作る物質のことで、食べ物の消化を助ける働きがある。 ペプシノゲンの99%が胃の中に出て、1%が血液中に入るとされており、この血液中に出たペプシノゲンを採血で調べるのが「ペプシノゲン検査」。 その結果が血清ペプシノゲン値。ペプシノゲンはペプシノゲン1とペプシノゲン2に大きく分類され、単独の数字ではなく、ペプシノゲン1と2の比率を検査する「ペプシノゲン比率」が胃全体の萎縮(胃粘膜の薄さ)度合いを 反映する。 ピロリ菌感染などで、胃に慢性的に炎症が起こると、胃の粘膜が次第に薄くなっていき、萎縮性胃炎の状態となる。このような状態が続くと胃酸の分泌が少なくなっていき、血液中のペプシノゲン1の値が低下して、ペプシノゲン比率も低下し、検診で異常値としてひっかかることなる。 萎縮性胃炎の状態になると胃がんが粘膜から発生しやすくなるため、胃がんに注意が必要になっていく。 直接的に胃がんを調べていのでなく、胃粘膜の萎縮を正確に反映しない場合も多くあるため、この値だけで胃がんの有無を判断するものではないので注意が必要。
辞典

高橋さくら

米国州立大学生物学科卒後、国内の臨床検査会社、大学病院研究室で研究開発の後、製薬会社でがん関連製剤の学術情報・マーケティング担当。その後CROにてがん関連治験の立ち上げ業務を経験。また、福祉系大学に社会人入学卒業し、社会福祉士、精神保健福祉士取得。 日本臨床腫瘍学会会員、日本癌治療学会員

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