ファルネシル化


  • [公開日]2017.12.13
  • [最終更新日]2017.12.13

ファルネシル化とは、タンパク質に行われる修飾の一種です(タンパク質修飾にはこの他に「リン酸化」、「アセチル化」、「ユビキチン化」などがあります)。ファルネシル化により、タンパク質の末端には疎水性のプレニル基が結合します。末端が疎水性になったタンパク質は、その疎水性の部分を細胞膜内に挿入するため、タンパク質は細胞膜(細胞の内側)につなぎ留められます。つまり、ファルネシル化されたタンパク質は、細胞の内側の細胞膜上に存在するようになります。がん遺伝子の一つRAS 遺伝子から作られるRASタンパク質は、このファルネシル化を受けており、RASタンパク質が働くためにはファルネシル化が重要(RASタンパク質が細胞膜に存在することが重要)であることが分かっています。そこで、RASタンパク質をファルネシル化する酵素を阻害し、RASタンパク質の働きを妨げ、がん細胞の増殖を抑える薬の開発が行われています。

作成:株式会社インテリム
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