目次
はじめに
この治験は、膀胱全摘手術を希望しない又は手術ができない筋層非浸潤性の膀胱がんの患者さんが対象です。 筋層非浸潤性膀胱がんは、がんのタイプによって低リスク、中リスク、高リスクに分けられます。この治験では再発や進行のリスクの高い、高リスクの方が対象になります。 高リスクの方の標準的な治療は、経尿道的膀胱切除術(TURBT)という検査を兼ねた切除術を行ったうえでBCGの膀胱内注入療法を行うことです。しかしながら、BCGの膀胱内注入療法を行っても再発をする方がしばしばみられます。そして、この再発は複数回繰り返す場合が多く、このような場合には膀胱全摘手術をすることが効果的であるため推奨されていますが、一方で合併症やQOL(Quality of Life)の低下という懸念点があります。 そのため、膀胱全摘手術以外の治療選択肢が待ち望まれていますが、有効とされる治療が未だ承認されていないのが現状です。このような状況の中で、この治験は開発中のお薬がどれくらい有効で安全かを調べることを目的としています。 お問い合わせはコチラ 医療従事者の方はコチラ治験について
まだ承認されていないお薬は「安全に使えるか」、「効き目があるか」、また、「現在一般的に使用されているお薬よりも優れているか」などについて試験をする必要があります。 これらの試験の中で人に対して行われる試験(研究)のことを「治験」といい、その治験で調べられるお薬を「治験薬」といいます。本治験の参加条件
・18歳以上の方 ・BCG膀胱内注入療法後12か月以内に再発した高リスク筋層非浸潤性膀胱がん※の方 ・膀胱全摘手術ができない、もしくは希望しない方 この他にも細かな条件がありますので、詳細はお問い合わせ時にご確認ください。 ※この治験で対象となる高リスク筋層非浸潤性膀胱がん 筋層非浸潤性膀胱がんのうち、再発や進行のリスクの高い、高リスクの乳頭状がんの方(Ta、T1)を対象としています。上皮内がん(CIS)を併発している場合は対象外となります。
本治験の方法について
本治験は、薬剤送達システム(治験薬)の影響(良い影響と悪い影響のどちらも)を、膀胱に直接投与する化学療法と比較することを目的としています。 2つの治療グループがあり、参加者はいずれか1つの治療グループにランダムに振り分けられます。 【治験薬群】 治験薬は、シリコン製の柔らかいチューブでできている薬剤送達システムです。チューブの中には抗がん剤が充填されています。治験薬を膀胱内まで挿入すると、膀胱内でプレッツェル状に形が変わり、一定期間膀胱内に留め置き抗がん剤を放出します。 なお、チューブの中に充填されている抗がん剤はステージⅣの膀胱がんなどに対してはすでに承認されている抗がん剤です。 この器具は、最初の6カ月間は3週間ごと膀胱内に留置し、その後2年目までは12週間ごとに留置します。

実施医療機関所在地(3月5日更新)
・北海道函館市 ・千葉県佐倉市 ・東京都港区 ・神奈川県横浜市 ・新潟県新潟市 ※上記の医療機関は、がんセンターや大学等です。 ※実際の研究実施医療機関名は参加の可能性がある患者さんにお伝えします。 ※治験審査委員会の承認状況と実際の募集状況により記載は変更されます。 お問い合わせはコチラ治験に参加した場合の費用負担
原則として治験に参加している間の治験に関わる検査費用や薬剤費等は、治験を実施している製薬会社が負担します。さらに、治験に参加される方の交通費等の負担を軽減するために一定額の「負担軽減費」の支払いがあります。詳しくはオンコロコンタクトセンターにお問い合わせください。 一方、治験に関係しない費用(診察料や他の病気に対する医療費など)についてはご自身のご負担となります。お問い合わせ先
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お申し込みから治験参加までの流れ

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