第一三共株式会社は5月27日、非小細胞肺がんにおける2次/3次治療を対象とした抗TROP2抗体薬物複合体(ADC)ダトポタマブ デルクステカン(Dato-DXd)の第3相TROPION-Lung01試験における全生存期間の最終解析結果の概要を公表した。
同試験は、ドライバー遺伝子変異の有無を問わず、前治療歴のある進行または転移性非小細胞肺がん患者約600名におけるDato-DXd投与群の有効性と安全性を、現在の標準治療である化学療法(ドセタキセル)投与群と比較検証したグローバル第3相臨床試験である。
主要評価項目の1つである全生存期間(OS)は、全患者集団において、Dato-DXd投与群でドセタキセル投与群に対し改善傾向が認められたものの、統計学的有意差は認められなかった。一方で、事前に規定したサブグループ解析では、非扁平上皮非小細胞肺がん集団において、Dato-DXd投与群はドセタキセル投与群に対し臨床的に意義のある全生存期間の改善を示した。
なおもう1つの主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)は、全患者集団において既に達成しており、2023年10月開催の欧州臨床腫瘍学会(ESMO 2023)で発表されていた。
安全性については、新たな懸念は認められておらず、Dato-DXdと関連のある間質性肺疾患(ILD)については、中間解析以降に新たな報告例はない。
同試験結果の詳細は、今後学会にて公表される予定だ。
参照元:
第一三共株式会社 プレスリリース
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