大腸癌の新薬オフェブ(ニンテダニブ)の治験を受ける前に知っておきたい7つのこと


  • [公開日]2016.12.19
  • [最終更新日]2017.09.30

大腸癌の新薬オフェブ(ニンテダニブ)について

ステージⅣ大腸癌の一次治療はFOLFOX、FOLFIRIなどの抗癌剤にアバスチンアービタックス、ベクティビックスなどの分子標的治療薬を併用する治療方法が標準とされています。

この標準治療が確立されたことで、ステージⅣ大腸癌のOS(全生存期間) は30ヶ月を目指せる時代になったと言われております。

しかし、課題はまだまだあります。例えば、投与方法です。抗癌剤、分子標的治療薬の全てが注射剤であるために、患者は必ず定期的に病院に通わなければいけないのです。

抗癌剤はFOLFOXからXELOX、SOXなどゼローダ、S-1などの経口剤で代替するのが可能になりましたが、アバスチン、アービタックス、ベクティビックスなどの一次治療に使われる分子標的治療薬は注射剤のみです。

そのため、抗癌剤が経口薬になっても分子標的治療薬が注射薬であるために、患者は必ず定期的に病院に通わなければいけないのです

オフェブ(ニンテダニブ)

が製造販売承認されるまでは。オフェブ(ニンテダニブ)はアバスチンの代替する可能性がある経口薬です。

オフェブ(ニンテダニブ)の薬剤概要

製品名

オフェブカプセル

一般名

ニンテダニブ(nintedanib)

用法用量

未定(ニンテダニブとして200mgを1日2回経口投与する)

効能効果

未定(進行再発大腸癌)

主な副作用

未定(下痢、悪心、肝酵素上昇、腹痛、食欲減退、悪心)

製造承認日

2015年8月(日本/突発性肺線維症

オフェブ(ニンテダニブ)の作用機序

ニンテダニブはPDGFR(血小板由来増殖因子受容体)α、β、FGFR(線維芽細胞増殖因子受容体)1、2、3、VEGFR(血管内皮増殖因子受容体)を阻害します

オフェブ(ニンテダニブ)の最新情報

1)A phase I/II, open-label, randomised study of nintedanib plus mFOLFOX6 versus bevacizumab plus mFOLFOX6 in first-line metastatic colorectal cancer patients.

概要

再発難治性大腸癌患者の一次治療としてFOLFOX+アバスチン(ベバシズマブ併用療法、又はFOLFOX+オフェブ(ニンテダニブ)併用療法を実施し、9ヶ月時点のPFS(無増悪生存期間)を比較検証する試験。結果は、オフェブ(ニンテダニブ)で62.1%、アバスチン(ベバシズマブ)群で70.2%の患者が9ヶ月時点のPFS(無増悪生存期間)を達成し、再発難治性大腸癌の標準治療であるFOLFOX+アバスチン(ベバシズマブ)と同じくらいオフェブ(ニンテダニブ)併用療法は有効であることがわかりました。

出典

Annals of oncology

配信日

2015年8月12日

オフェブ(ニンテダニブ)の口コミ

医師のコメント

その他医療関係者のコメント

オフェブ(ニンテダニブ)の治験情報

1)Nintedanib (BIBF 1120) vs Placebo in Refractory Metastatic Colorectal Cancer (LUME-Colon 1)

治験の概要

ステージ4大腸癌患者に対してオフェブ(ニンテダニブ)として200mgを1日2回投与する群、又はプラセボを投与する群でPFS(無増悪生存期間)を比較した治験

治験の期限

2016年8月

参照
1)日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社プレスリリース
2)大腸癌治療ガイドライン

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