目次
ポイント
この試験は、多発性骨髄腫に対する初回治療としてランマークとゾメタの非劣性を確認する第4相試験となります。ランマークは既に効能取得済みであり、追試試験のようなものです。<一般的な説明>
試験概要
この治験は、骨病変を有する未治療の多発性骨髄腫患者に対して、デノスマブが骨関連事象を抑制する効果及び安全性に関してゾレドロン酸と同等の効果があるかどうかを評価する試験です(非劣性試験)。なお、デノスマブは既に「多発性骨髄腫による骨病変及び固形癌骨転移による骨病変」の適応を取得済みとなり、本試験は第4相試験となります。第4相試験は追試試験のようなものです。治験薬剤の説明
RANKリガンド(RANKL)は、骨を破壊する作用のある破骨細胞の活性化に関わっており、骨髄腫細胞ではその働きが亢進しています。デノスマブ(商品名ランマーク)は抗体の一種であり、RANKリガンド(RANKL)を選択的に抑制することができます。それによって、破骨細胞の働きを抑え、異常に骨が壊されていく過程を抑えることによってがん患者での骨病変を抑制することが出来ます。主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 18歳以上の方
- 画像検査により1個所以上の骨病変を有する方
- 最善の結果をもたらすと考えられる多発性骨髄腫治療が予定されている方
この試験の対象とならない方
- 非分泌型骨髄腫の方(ただし、ベースラインのfree light chainが上昇している者は除外しない)
- 形質細胞白血病の方
- POEMS症候群の方
- 過去に多発性骨髄腫の治療を受けている方
- 過去にデノスマブの投与を受けた方
- 過去1年以内に経口ビスフォスフォネート製剤の投与を受けた方
- 過去又は現在にビスフォスフォネート製剤の静脈内投与を受けている方
- 過去又は現在に顎部の骨壊死又は骨髄炎を合併している方
臨床試験公開情報
JAPIC No : JapicCTI-121876 (最終更新日2015/12/18)詳細はコチラ ClinicalTrials.gov Identifier : NCT01345019 (最終更新日2015/11/20)詳細はコチラ治験概要
未治療の多発性骨髄腫患者を対象としたデノスマブのゾレドロン酸(ゾメタ)対照無作為化二重盲検多施設共同比較試験
対象がん種 | 多発性骨髄腫 |
フェーズ | P3(P4) |
実施期間 | 2012年5月~2016年5月 |
実施国 | 日本、米国、オーストラリア、オーストリア、ブルガリア、カナダ、チェコ、フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、アイルランド、イタリア、韓国、リトアニア、マレーシア、ニュージーランド、ポーランド、ポルトガル、ロシア、シンガポール、スロバキア、スペイン、スイス、台湾、トルコ、ウクライナ、イギリス |
目標症例 | 1520(1700) |
状況 | 募集中 |
手法 | ランダム化、二重盲検 |
(一般名:デノスマブ、商品名:ランマーク、プラリア) | |
種類 | ヒト型モノクローナル抗体(抗NF‐κB活性化受容体リガンド(抗RANKL)抗体) |
投与経路 | 皮下投与/静脈内投与 |