目次
一般的な説明
試験概要
プラチナ製剤(パラプラチンなど)による治療が無効となった方で、腫瘍細胞にPD-L1タンパク質が認められる非小細胞肺がん患者に対して、免疫チェックポイント阻害薬であるPD-L1抗体アベルマブ(バベンチオ)またはドセタキセル(タキソテール)を使用し、その有効性を比較する試験です。治験薬剤の説明
通常、細菌等の異物が体内に認められたときに免疫細胞が攻撃します。一方、がん細胞は免疫細胞から異物と認められないような機能を有しますが、その時にPD-L1というたんぱく質がかかわっています。MSB0010718C(アベルマブ)はその機能を無効にできると期待されています。結果、がん細胞を異物であると認識することができるようになります。がん細胞を異物と認識できるようになると、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようになります。主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 18歳以上の方
- 腫瘍組織から採取した腫瘍組織検体を提出でき、その組織よりPD-L1発現を確認された方
- 組織学的にステージ3bまたはステージ4の非小細胞がんと診断されている方
- 進行非小細胞肺がんに対してプラチナ製剤を含む治療を2サイクル以上行った方
- 非扁平上皮非小細胞肺がんの場合、EGFR変異陽性であるかを必ず検査し、EGFR変異陽性の方はEGFR-TKI抵抗性を有する方
- パフォーマンスステータスが0~1の方
- 血液検査結果、腎機能検査結果が良好な方
この試験の対象とならない方
- 非扁平細胞非小細胞肺がん患者で、ALK変異陽性の方(不明の場合は必ず検査する必要がある)
- 過去に他の免疫チェックポイント阻害薬(PD-1, PD L1, CTLA-4)を使用したことのある方
- 現在抗がん治療を行っている方
Avelumab in Non-Small Cell Lung Cancer (JAVELIN Lung 200)(非小細胞肺がん患者を対象としたMSB0010718Cのランダム化比較試験)
対象がん種 | 非小細胞肺がん |
フェーズ | P3 |
実施期間 | 2015年3月~2021年10月 |
実施国 | 日本、米国、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、ブラジル、ブルガリア、チリ、コロンビア、クロアチア、チェコ、デンマーク、フランス、ドイツ、ハンガリー、イスラエル、イタリア、韓国、メキシコ、オランダ、ペルー、ポーランド、ルーマニア、ロシア、スロバキア、南アフリカ、スペイン、スイス、台湾、トルコ、英国 |
目標症例 | 650 |
状況 | 募集終了 |
手法 | ランダム化比較試験 |
被験薬名 | MSB0010718C(一般名:アベルマブ、 商品名:(バベンチオ)) |
種類 | 免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体) |
投与経路 | 静脈内投与 |