目次
<一般的な説明>
試験概要
KIF5B-RET陽性の肺腺がん患者にレンバチニブ(商品名レンビマ)を投与し、レンバチニブの安全性と有効性を評価する第2相臨床試験です。レンバチニブは24mg/日の経口投与から開始され、どの患者にどの薬剤が投与されるかが分かる状態で行われます。治験薬剤の説明
細胞の表面には成長因子と呼ばれるタンパク質が存在し、細胞の増殖や血管新生に関わっています。このタンパク質の遺伝子に変異があると、細胞はがん化し、無秩序に増殖してしまいます。一方、肺腺がんの1-2%にRETがん遺伝子とKIF5B遺伝子の融合が生じていることがわかっており、KIF5B-RET遺伝子融合は、がん遺伝子変異であるEGFR変異、KRAS変異、HER2変異、ALK遺伝子融合のない肺腺がんに生じていました。 レンバチニブはVEGFR、FGFR、PDGFRα、KIT、RETの5つの成長因子の受容体を阻害するチロシンキナーゼ阻害薬です。この働きによって、がん細胞は増殖することができなくなり、抗がん作用が得られますと期待されています。主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 18歳以上の方
- 肺腺がんと診断された方
- 遺伝子配列決定によりKIF5B-RET転座又はその他のRET転座を有する方(治験実施医療機関で実施)
- 全身性抗がん剤治療が3レジメン(3つの治療)まで施行された方(術後補助化学療法を含む)、ただし、該当しない場合でも治験依頼者と協議の元、参加も可能
- RECIST 1.1という指標による画像診断にて測定可能な腫瘍を有する 方
- 血圧が十分にコントロールされている方
- パフォーマンスステータスが0又は1の方
この試験の対象とならない方
- レンバチニブ初回投与前21日以内に他の抗がん剤による治療を受けた方
- 過去の抗がん剤投与中に生じたグレード2以上の有害事象が回復していない方
- 重篤な心疾患をお持ちの方
- 消化機能に障害のある方
- レンバチニブ初回投与前3週間以内に手術を受けた方
臨床試験公開情報
JAPIC No : JapicCTI-142743(最終更新日2015/8/28)詳細はコチラ ClinicalTrials.gov Identifier : NCT01877083 (最終更新日2015/11/4)詳細はコチラ治験概要
KIF5B-RET陽性の肺腺癌患者を対象としたレンバチニブ(E7080)の安全性及び有効性を検討する多施設共同のオープンラベル第2相試験
対象がん種 | 肺腺がん |
フェーズ | P2 |
実施期間 | 2013年4月~2016年4月 |
実施国 | 日本、米国、香港、韓国、シンガポール、台湾、タイ |
目標症例 | 20 |
状況 | 募集中 |
手法 | オープンラベル |
被験薬名 | E7080(一般名:レンバチニブ、 商品名:レンビマ) |
種類 | 分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害薬) |
投与経路 | 経口投与 |