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プラチナ製剤併用化学療法歴を有する非小細胞肺癌患者を対象に,MPDL3280A(抗PD-L1抗体)の有効性及び安全性をドセタキセルと比較する,第3相多施設共同非盲検ランダム化試験
対象がん腫 | 非小細胞肺がん |
フェーズ | P3 |
実施期間 | 2014年5月~2018年6月 |
実施国 | 日本、米国、アルゼンチン、オーストリア、ブラジル カナダ、チリ、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ グアテマラ、ハンガリー、イタリア、韓国、メキシコ、 オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、パナマ ポーランド、ポルトガル、ロシア、セルビア、スペイン スウェーデン、台湾、タイ、トルコ、ウクライナ、英国、 |
目標症例 | 850 |
状況 | 募集終了 |
手法 | ランダム化、多施設共同、非盲検試験 |
被験薬名 | MPDL3280A(一般名:-----、 商品名:-----) |
種類 | 免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-L1抗体) |
投与経路 | 静脈内投与 |
試験概要
<専門的な説明>
本試験は,過去にプラチナ製剤併用化学療法の施行中又は施行後に増悪した局所進行・転移性NSCLC患者におけるMPDL3280Aの有効性と安全性をドセタキセルとの比較により評価するためにデザインされた,第3相多施設共同非盲検ランダム化試験である。MPDL3280A投与群又はドセタキセル投与群に1対1の比率でランダム割付けする。<一般的な説明>
プラチナ製剤(商品名:パラプラチン、ブリプラチン)などを使用した薬剤治療を実施中または終了した後に進行してしまった進行肺がん患者にMPDL3280Aとドセタキセル(商品名:タキソテール)のどちらかを非盲検(どちらを使用しているかわかる状態)にて使用して、有効性と安全性を確認する試験です。50%の割合にてMPDL3280Aとドセタキセルのどちらかを使用します。治験薬剤の説明
<専門的な説明>
MPDL3280A(抗PDL1抗体/RG7446)は、PD-L1と呼ばれるタンパク質を阻害するように設計された現在開発中のモノクローナル抗体です。MPDL3280Aは、腫瘍細胞および腫瘍浸潤免疫細胞上に発現しているPD-L1を標的とし、T細胞表面上のPD-1およびB7.1との結合を阻害するように設計されています。MPDL3280AによるPD-L1阻害により、T細胞が活性化されることで、腫瘍細胞を効率的に検出し攻撃する能力を取り戻すことが可能となります。 中外製薬プレスリリースより(http://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20150206150000.html)<一般的な説明>
通常、細菌等の異物が体内に認められたときに免疫細胞が攻撃します。一方、がん細胞は免疫細胞から異物と認められないような機能を有しますが、その時にPD-L1というタンパク質がかかわっています。MPDL3280Aはその機能を無効にできると期待されており、その結果、がん細胞を異物であると認識することができるようになります。がん細胞を異物と認識できるようになると、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようになります。主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 18歳以上の方
- 進行/転移性/再発されたステージ3bまたはステージ4の非小細胞肺がんの方
- プラチナ製剤(カルボプラチン;パラプラチン 及び シスプラチン;ランダ、ブリプラチン)の薬剤治療中又は治療後に進行を認められた方、またはプラチナ製剤を手術前か手術後に使用してから6か月後以降に再発してしまった方
- ECOG PSが0~1の方
この試験の対象とならない方
- 過去にCD138アゴニスト、抗CTLA‐4抗体、抗PD-1抗体や抗PD-L1抗体を使用されたことがある方
- 現在または過去に自己免疫疾患と診断されたことがある方
- ドセタキセルを使用したことがある方