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進行肝細胞がん 一次治療として免疫チェックポイント阻害薬オプジーボとネクサバールを比較する第3相試験

[公開日] 2016.10.04[最終更新日] 2024.10.03

目次

本試験は、進行肝細胞がん患者の初回治療として、免疫チェックポイント阻害薬PD-L抗体ニボルマブ(オプジーボ)の有効性と安全性を確認する臨床試験です。

<一般的な説明>

試験概要

局所療法を実施できない進行肝細胞がん患者における初回治療として、標準療法でであるソラフェニブ(ネクサバール)と免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体であるオプジーボの有効性・安全性を比較検討する第3相試験となります。

治験薬剤の説明

通常、細菌等の異物が体内に認められたときに免疫細胞が攻撃します。一方、がん細胞は免疫細胞から異物と認められないような機能を有しますが、その時にPD-1やPD-L1というタンパク質がかかわっています。PD-1抗体ニボルマブ(オプジーボ)等はその機能を抑制できると期待されており、その結果、がん細胞を異物であると認識することができるようになります。がん細胞を異物と認識できるようになると、免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようになります。

主な参加条件等

この試験の対象となりうる方

  1. 18歳以上の方
  2. 組織学的に肝細胞がんが確認された方
  3. 肝細胞がんに対する局所療法(経皮的ラジオ波焼灼療法(RFA)、肝動脈化学塞栓術(TACE))がベースラインの画像撮影の少なくとも4週間前に終了している方
  4. Child Pugh分類Aの方
  5. ECOG PS(パフォーマンスステータス) 0又は1の方

この試験の対象とならない方

  1. fibrolamellar肝細胞がん、sarcomatoid肝細胞がん、若しくは肝内胆管がんと肝細胞がんの混合型の方
  2. 肝移植歴を有する方
  3. 固定姿勢保持困難を特徴とする肝性脳症がある方
  4. 活動性又は既知の自己免疫疾患,若しくはその疑いのある方

臨床試験公開情報

ClinicalTrials.gov Identifier :NCT02576509(最終更新日2016/9/23)詳細はコチラ JapicCTI-No. :  JapicCTI-153109(最終更新日2016/4/12) 詳細はコチラのリンク先の検索システムにて、JapicCTI-No.に「JapicCTI-153109」と入力。

治験概要

進行肝細胞がん患者の一次治療としてニボルマブとソラフェニブを比較する無作為化多施設共同第3相試験

対象がん種 肝細胞がん
フェーズ P3
実施期間 2015年11月 ~ 2018年6月
実施国 日本,北米,欧州,オーストラリア,シンガポール,香港,韓国及び台湾
目標症例 726
状況 募集中
手法 無作為化非盲検試験
被験薬名 一般名:ニボルマブ、商品名:オプジーボ
種類 免疫チェックポイント阻害薬(抗PD-1抗体)
投与経路 静脈注射

<専門的な説明>

試験概要

ニボルマブの進行肝細胞がん患者における有効性をソラフェニブと比較検討する(JAPIC-CTI)

治験薬剤の説明

ニボルマブは完全ヒト型抗 PD-1 抗体です。PD-1 は、リンパ球の表面にある受容体の一種で、生体において活性化したリンパ球を抑制するシステム(負のシグナル)に関与しています。がん細胞は、このシステムを利用して免疫反応から逃れているという研究成績が報告されています。ニボルマブは、リンパ球を抑制するPD-1 の働き(PD-1 と結合するPD-L1 およびPD-L2 との相互作用)を抑制することで、がん細胞を異物と認識してこれを排除する免疫反応を増進することにより有効性が期待されている薬剤です。 (小野薬品HPより:http://www.ono.co.jp/jpnw/PDF/n13_1224.pdf

注意

・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。 ・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。 ・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。 ・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。 ・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。 ・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。

臨床試験(治験)とは

・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。 ・その他、「臨床試験記載のルールについて」をご確認ください。 初回作成:可知 健太
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