※本記事はEvaluate社の許可のもと、オンコロが翻訳したものです。内容および解釈については英語の原文を優先します。正確な内容については原文をお読みください。
米メルク社のKeynote-522試験で、キイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)は統計的に有意な無イベント生存期間(EFS)を示し、周術期のトリプルネガティブ乳がんに対する承認が見込まれている。さらに初期の全生存期間(OS)データも正しい方向性を示していることが、欧州臨床腫瘍学会議(ESMO 2021)のバーチャルプレナリーセッションで明らかになった。この試験にはネオアジュバント(術前化学療法)とアジュバント(術後化学療法)の設定があり、病理学的完全奏効(pCR)で初めて成功した際、米国食品医薬品局(FDA)の諮問委員会会議(adcom)は、生存期間と相関を示さない可能性があるため、10対0で承認に反対した。メルク社は5月にEFSにおける成功を強調し、今回これを数値化した。Keynote-522試験に参加した1,174人のうち216人が病勢進行または死亡を経験し、キイトルーダ群はプラセボ群に対してそのリスクを37%減少(p=0.0003)したことが明らかになった。この結果は顕著であり、患者のPD-L1ステータスに影響されず、死亡リスクを28%減少したことを裏付けているが、データの追跡期間の中央値は39.1カ月と未熟である。迅速承認が認められれば、メルク社はスイス・ロシュ社のテセントリク(一般名:アテゾリズマブ)に対して優位に立つことができる。Keynote-522試験と同様の試験デザインであるテセントリクのImpassion-031試験では、pCRは得られているが、EFSのデータは得られていない。キイトルーダは、ネオアジュバントとより収益性の高いアジュバントの両方で申請を行っており、残る問題はFDAがその両方を承認するかどうかである。 Source: Dr Peter Schmid & Esmo.
■出典
Esmo Virtual Plenary 2021 – second time lucky for perioperative Keytruda