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ESMO 2022:米Springworks社、Defi試験への期待に応えるためにEvaluate Vantage(2022.09.12)より


  • [公開日]2022.09.22
  • [最終更新日]2022.09.21

※本記事はEvaluate社の許可のもと、オンコロが翻訳したものです。内容および解釈については英語の原文を優先します。正確な内容については原文をお読みください。

 

デスモイド腫瘍のデータは強力に見えるが、米Ayala社は、投資家がγセクレターゼ阻害剤で勝負するためのより安価な方法を提供するかもしれない。

米SpringWorks社は、主要プロジェクトであるγセクレターゼ阻害剤nirogacestat(ニロガセスタット)について、週末(2022年9月9‐13日)に開催されたESMOで強力なデータを発表し、デスモイド腫瘍に対する承認取得に向けて順調に進んでいるようだ。

しかしそれは市場の規模が小さい領域であり、このグループにとって大きな希望は多発性骨髄腫に違いない。実際、nirogacestatはいくつかのBCMA(B細胞成熟抗原)を標的とする薬剤との組み合わせで臨床試験が行われているところであり、先週Springworks社と英GSK社の提携が強化されたことからもこのアプローチは注目されている。

ただしこれには疑問があり、米Allogene社は最近、ALLO-715とnirogacestatの併用試験を中止している。そして、γセクレターゼ阻害剤への参入を考えている投資家は、Ayala社に期待すべきかもしれない。なぜなら同社は、競合製品であるAL102の初期データを報告したばかりだが、Springworks社のほんの数分の一の株価で取引きしているからだ。

デスモイド腫瘍領域
Ayala社の時価総額2800万ドルは、Springworks社の14億ドルに比べれば、現実を突きつけられた今春の株価下落を考慮しても、圧倒的に少額である。

少なくともSpringworks社は、米国で約3万人が罹患し、そのうち5,000〜7,000人が積極的な治療を受けているというデスモイド腫瘍にアプローチを始めている。

土曜日のESMOで発表された第3相Defi試験では、nirogacestat群がプラセボ群に対して疾患進行のリスクを71%減少させるという素晴らしい結果が示された。全奏効率はnirogacestat群が41%でプラセボ群が8%であった。


Source: Esmo & company presentation

Springworks社は、nirogacestatをデスモイド腫瘍の適応で下期に申請する予定だが、投資家は、収益性が見込めない領域の単独上市について、当然ながら神経質になっているようだ。

一方、Ayala社は本日(2022年9月12日)、AL102の3種類の投与量を試験した第2/3相Ringside試験のパートAの結果を発表した。16週時点で評価可能な29名の患者のうち、1名の部分奏効が確認され、その後の時点ではさらに3名の不確定な部分奏効が確認された。

Ayala社は現在、1.2mgを1日1回投与する方法をRingsideのパートBに導入している。主要評価項目無増悪生存期間PFS)であり、nirogacestatとの試験間比較も可能になる。

BCMAとの併用
併用療法に関しては、Springworks社は様々なアプローチをとっており、GSK社の買収はここでの最大の後押しとなる。この大手製薬会社の狙いは、Blenrep(ブレンレップ)単剤と同様の効果を発揮しつつ、ADC(抗体薬物複合体)で見られる眼毒性を軽減するために低用量での投与を可能にすることにあるようだ。

しかし、Springworks社のESMOでの発表に反映されなかったAllogene社の撤退決定と同様に、米Precision Biosciences社も、同種異系のCar-T(キメラ抗原受容体T細胞)PBCAR269Aとnirogacestatの併用をあまりよく思っていないようだ。

一方AL102は、ノバルティス社のWVT078との併用で、多発性骨髄腫にて試験中である。Ayala社は最近、T細胞性急性リンパ芽球性白血病を対象とした試験を年末ごろに開始すると発表した。

■出典
esmo-2022-springworks-aims-defi-expectations

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