西側ではまだベイジーン社のPD-1の承認に至っていないEvaluate Vantage(2023.7.18)より


  • [公開日]2023.07.28
  • [最終更新日]2023.07.31

※本記事はEvaluate社の許可のもと、オンコロが翻訳したものです。内容および解釈については英語の原文を優先します。正確な内容については原文をお読みください。

スイスのノバルティス社は、中国国外でのtislelizumab(チスレリズマブ)の権利を得るために中ベイジーン社に6億5,000万ドルを支払ってから2年以上経つが、いまだにこの抗PD-1抗体薬の承認は得られていない。

最も顕著なのは米国と欧州で、ノバルティス社が本日(7月18日)発表した第2四半期決算報告で、この2つの地域ではさらなる期待外れのニュースがもたらされた。米国では、ノバルティス社はポートフォリオ上の優先順位付けを理由に、肝臓がんの開発を断念した。この疾患は、上咽頭がん、転移性非小細胞肺がんとともに、tislelizumabの申請を行わない適応症となった。また米国では、食道扁平上皮がんを対象とした最初の承認申請の遅れが続いている。一方EUでは、15カ月前にEMA(欧州医薬品庁)の審査に受理されたにもかかわらず、4件の初回承認が未承認のままである。

ベイジーン社が権利を保持し、tislelizumabが10の適応症で承認され、さらに2つの適応症で登録待ちとなっている中国とは状況が異なる。

ノバルティス社とベイジーン社の関係は、先週ノバルティス社が抗Tigit抗体であるociperlimab(オシペリマブ)の契約を破棄したことで、緊張が高まっている。ノバルティス社は昨日(7月17日)、5億ドルを支払って、中枢神経系に特化しsiRNA治療薬で存在感を示す非上場企業米DTX Pharma社を買収した。

■出典
corporate-strategy-snippets/west-still-eludes-beigenes-pd-1

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